2016年9月26日月曜日

「YMCA地球市民育成プロジェクト2016」レポートその(2) ハンセン病療養所への訪問

※レポートその1はこちら

8月31日(水)にはフィールドワークがおこなわれました。
最初に行ってきたのはハンセン病療養所である神山(こうやま)復生病院でした。83歳になる元ハンセン病患者の藤原さんという方にお会いし、海外参加者のために英語通訳を付けながらお話しを伺いました。
ハンセン病への理解とここで暮らしてきた方々の歴史を後世に残すための記念館もあります
藤原さんは車椅子に座ってお話をされていましたが、わたしたちのことを気にかけてとてもわかりやすくお話しをしてくださる、とても丁寧な方でした。多くの参加者にとって、ハンセン病経験者の方に会うのは初めての経験でした。

12歳でハンセン病を発症してから、家族や兄弟と離れ今まで一度も会わずに療養生活を送っている藤原さん。

当時入所していた岡山の国立長島愛生園から東京の多摩全生園へ移ったのち、結核を発症したため、受け入れてくれた神山復生院へと再び移りました。神山復生院では、当時2つの死の病と言われたハンセン病・結核を、カナダから来たシスターや牧師さん、医師が、献身的に介護してくれました。

ハンセン病と聞くと、絶望的な生活をずっと送っているのかと思われるかもしれないけれど、そんなことはないんですよ」と穏やかに話してくださる藤原さん。

神山復生病院では地域との交流もあり、地元のお祭りに参加したり、地域の人とも交流もありました。旅行へ行くと言っても、すぐに「行ってらっしゃい」と送り出してくれ、藤原さん自身もネパールとインドへ2か月ほど旅行に行ったことがあるそうです。

しかしながら、ハンセン病患者として苦しい経験もたくさんありました。

入居していた当時、病院にいた患者は150人にものぼったそうですが、兄弟が結婚をする時に自分の存在が相手に知られると迷惑をかけてしまうからという理由で、多くの若者が20歳前後になると自ら命を断つことを選びました。

藤原さん自身も死を考えたことがあるそうです。ですが、「純粋に死が恐ろしかった」とのこと。幼い時に、偶然山で首つり死体を見てしまってから、死ぬことの恐ろしさを良く知っていたのです。

また、小さい時に家族と離れてから家族の消息は全く分からず、親も亡くなっているだろうがいつ亡くなったのかも知らない。兄弟が何をしてどこに住んいるのかも分からない。そんな状況下で、自分が社会からも誰からも必要とされていないのではないかと感じたことは、たまらなく何よりも辛かったそうです。

そんな中で、神様を信じ、他の誰が必要としなくとも神様だけは自分を必要としてくれていると感じるようになったことで、すこし穏やかに過ごせるようになったそうです。
敷地内の「かえでの森」
「いまでは、すこしでも動く自分の体を人のためにどう使うかを考えています。生きていれば人生には本当に色んな事があり、もちろん辛いこともたくさんあるが、それを人生に必要な試練だと思えるとそれを自分の糧にできます。人にしてあげた事ばかり覚えている人が多いのが事実だが、人にされたことを考え、自分がどれだけ多くの人に支えられているかに気づける人が増えると、社会も変わってくるのではないか」とお話しされ、次の言葉で締めくくりました。

「子どもを馬鹿にするな、それは自分の通った道。年寄りを馬鹿にするな、それは自分が通る道」

少し早目の英語通訳であったためか、海外参加者にとっては少し理解が難しい箇所もあったようでした。しかし、体験に基づく心に迫るお話を聞くことができ「とても印象深かった」という意見が多くの参加者からあがりました。
(報告:中川)

2016年9月23日金曜日

メンツェル夫妻を迎えて『写真で学ぼう!地球の食卓』ワークショップ&トークイベントを開催!

こんにちは。事務局の八木です。
9月18日(日)に『地球家族』『地球の食卓』シリーズ(TOTO出版)で知られる報道写真家、ピーター・メンツェルさんと、パートナーでありプロジェクトプロデューサーであるフェイス・ダルージオさんをお迎えし、ワークショップ&トークイベントを開催しました。

ピーターさん(左)、フェイスさん(右)と通訳の藤岡さん(中央)
お二人の写真プロジェクトに惚れ込み、教材『写真で学ぼう!地球の食卓』をつくってしまったDEARにとっては、ご本人に会えるなんて夢のようなできごと!企画が決まった時から、この日をとても楽しみにしていました。


会場の東京農業大学には、満員の70名の参加者が集まりました。冒頭にお伺いしたところ、なんと、約半数もの方が「教材を授業などでつかったことがある」ということでした。

第1部 『写真で学ぼう!地球の食卓』ワークショップ

まずは、写真をつかった基本的なワークショップを実施。教材の中から4家族(インド・中国の北京郊外・エクアドル・トルコ)の写真のどれか1つをグループに配り、そこから読みとれるものを、どんどん書き出していきます。

グループワークの様子をみているフェイスさん
発表した後、日本と米国の家族の写真2枚を追加します。先の4家族と比較すると、加工食品の多さやパッケージされた食品の多さに驚きの声があがります。

その後、6家族の写真を「ゴミがたくさん出そうな順」、そして「健康的だと思う順」に並び替えをしました。日米の食卓から出るゴミのほとんどは、プラスチック製品や紙類、そして、食べ残し(フードロス)など。加工食品が多いということは、加工や流通の過程でも、多くの食品が廃棄され、たくさんのエネルギーが使われていることも読みとれます。

加工食品のことを、後半のトークでお二人は「工業製品」と表現していました。
メンツェル夫妻はワークショップに興味津々。会場内をぐるぐる回って、グループ内の会話に耳を傾けたり、写真を撮ったり‥(どんな写真を撮っていたかは、一番最後にご紹介します)。
タブレットとカメラで写真を撮りまくるメンツェル夫妻。
DEARの教材や取り組みを見ていただくのはドキドキでしたが、後半のトークの終盤に「本当に素晴らしい学習のプロセス。わたしたちが仕事を通じて知ってほしい、感じてほしいと思うことそのもの!」と、嬉しい言葉をいただきました。

▼第2部 トークイベント

写真展を開催中の「食と農の博物館」に会場を変え、お待ちかねのお二人によるトークが始まりました。

なんと400枚もの写真スライドをご用意くださり、写真集には納められていない写真も観ることができ、「家族」のその後や裏話的なエピソードも知ることができ、ラッキー!でした。

約20年前の「地球家族」のお話からスタート。このプロジェクトは日本のウキタ家への取材の成功から始まったのだそうです。
冒頭、フェイスさんが「まず、情報開示をしておきたいのですが、わたしたちのプロジェクトは、どこからも資金的な支援は得ていません。だからこそ、何の制約もなく、誰かの意図に左右されることもなく、取材をすることができます。ピーターが写真を撮り、わたしが調査とインタビューを担当しています。すべて自分たちで行っています」とお話しされました。

あれだけのプロジェクトを自己資金でやっているとは!とびっくり。そして、やはり、財源の自立性は活動の自由を保障するのだと、DEARの組織運営のことも、頭をよぎりました。

たくさんのお話の後、ピーターさんは、「世界中の食を取材して学んだことは、ほどほどが大事だということ。先進国の人々は概して食べ過ぎで、運動不足で、健康を害している。伝統的な食事をしているように見える途上国の人々の生活にも加工食品が入りこみ、そして、医療が不足しているために、健康を害している。写真はぱっと見て、自分の食生活と比較することができる。人生に変化を起こすツールになりうる」とお話しされました。

お話を聞いた後、2-3人でグループをつくり感想や質問をシェアしました
また、お二人の活動のモチベーションは、好奇心なのだそう。

そして、「わたしたちはプロとして培ってきた好奇心を生かしながら、取材をし、撮影をし、本をまとめています。先生方の仕事というのは、生徒に対していかに好奇心を発揮していくか、生徒の好奇心をいかに引き出し、伸ばしていくということだと思う」とお話しされました。

また、フェイスさんはこんなお話もしてくれました。
「以前、『続・地球家族』の取材ために、多くの女性に“幸せ”についてインタビューをしました。その時、途上国に暮らす女性の多くが“幸せについて考えたこともない”と答えました。日々、清潔な水を得ること、食糧を確保すること、安全に暮らすこと‥。そういったことが大事なのです。“持続可能性”などというコンセプトは、先進国の問題なのだと気付きました。環境や食糧を奪っているのは誰なのか。先進国の方が多くの責任を負っています。広告や周りの人に流されず、生活をしていくことが必要だと思います」

13時~17時まで、盛りだくさんの内容で、多くの参加者の方に「とってもよかった!」と言っていただけました。アンケートから、幾つか感想をご紹介します。
  • 写真家の方より直接お話が聞けたほか、教材を使っている先生がたくさん来られていて話ができたのがとても新鮮でした。
  • 食に対する人びとの考え方や現状を改めて知ることができた。
  • 何度もこのワークショップを受けているが、今回はまた新たな写真を使いながら「答えを出す」というより「考える」という視点を学べた。直接、ゲストのお話を聞き、より深めることができた。
  • いろいろなことにアンテナを張っていきたいと思いました。
  • この写真教材を使う時、もっと深みをもって(思いを込めて)授業ができるように感じました。
  • こういう学習もあるのだと、新しい世界を知りました。
  • 自分の生活を振り返るよい時間になりました。
  • 先進国の食、改めて見るとなかなかショッキングでした。
イベント開催にあたり、ご協力くださった、東京農業大学のみなさま、アーユス仏教国際協力ネットワークのみなさま、どうもありがとうございます!

DEARスタッフ&ボランティアと
さて、ピーターさんがさかんに撮っていた写真が、後日DEAR宛に送られてきました。たまたまやっていたお祭りと、お寿司やさんでの打ち上げの様子もミックスされた、ちょっと不思議な組み写真になっていました。
クリックで拡大します
(報告:八木)

2016年9月21日水曜日

「YMCA地球市民育成プロジェクト2016」レポートその(1) 国際色豊かな参加者たちとの1週間

DEARで7月からボランティアをさせていただいている中川です。よろしくお願いします!

さて、今年の8月29日~9月4日にかけて御殿場で開催された「YMCA地球市民育成プロジェクト」にボランティアとしてお手伝いに行ってきました。

私が参加したのは中4日間(30日~2日にかけて)でしたが、たくさんの日本人参加者と海外参加者とが全日程英語で行うプログラムは、ハードながらもとても充実したものになったのではないかと思います(フィールドワークやワークショップなどについては長くなりそうなので別記事でまとめます)。


台湾、香港、韓国、中国、カンボジア、東ティモールから参加者を迎え、日本からも高校生や社会人まで、幅広い年齢の国際色豊かな参加者がごちゃ混ぜになって過ごした一週間。

最初のうちは他の人の意見に耳を傾けつつ、自分の意見を自分の言葉で発信していくことに難しさを感じていた参加者もいたようでした。ですが、お互いを語学力の面からも生活の面からも積極的に助け合うことで、プログラムの中ではディスカッションの時間が足りないとブーイングをしばしば受けるほどになっていました。(笑)

ワークショップやグループディスカッション、フィールドワークなどを通して、いままで知らなかったことや強く衝撃を受けたこと、他人の意見を聞くことで見えてきた新しい視点など、多くを学び獲得することが出来ました。

また、これまで関心を持っていなかった新しい問題について考えるようになった参加者や、今まで自分が持っていた考え方と他の人との考え方が全く違ってモヤモヤしている参加者などの様子も垣間見ることが出来ました。

グループによっては、一日の終りに少し集まる時間を設け、その日感じたことや消化不良な事などを話し合っている所もあり、合宿形式ならではの良さだなあと感じました。

残念ながら最終日の各個人のアクションプラン発表をわたしは見ることができませんでしたが、ひとりひとりが視野を広げ、ひとりよがり(私たちよがり)でないアクションプランを計画してくれたのではないかと思います。


これから4回に分けて、プロジェクトの様子をレポートしていきます。

また、YMCA Global Citizenship Projectのfacebookページにプログラム中の様子や写真など掲載されているので、ぜひご覧ください。
(中川)

※DEARは本プロジェクトの企画・準備、講師として協力しています。

2016年8月18日木曜日

インターナショナル・フェスティバル in カワサキに参加しました

こんにちは!事務局の小口です。
4月からスタッフとして働いています。
これからどうぞよろしくお願いします!

さて、8月6日、7日に行われました全研も無事終えまして(報告はぜひHPFacebookをチェックしてください!)、遅くなってしまいましたが、7月上旬に出展したイベントの報告をしたいと思います。

出展したイベント、それは、川崎市国際交流協会が主催するインターナショナル・フェスティバル in カワサキ!

30か国以上の国や地域に関わる100以上のグループが出展するとても大きなイベントです。手工芸やヘナの体験コーナー、13ヵ国の料理が食べられる屋台コーナー、伝統楽器や民族舞踊のステージなど楽しいブースがたくさんある中で、DEARはボランティアの日野さんとともに、ブース出展とミニワークショップをさせていただきました。

ミニワークショップでは「世界とのつながりを知ろう」というテーマで30分の時間を2回もらい実施しました。

ワークショップの内容は、私たちの身近にある「食」を通じて世界と自分たちの生活の繋がりを知る、というものです。
ボランティアの日野さん(左)と小口
まずは、その後の食材クイズに関連する国の国旗を考える国旗クイズ
この4つの国旗、どこの国か分かりますか?


特に3つ目、4つ目は知らない方も多いかもしれません。

そんな中で威勢よく答えてくれたのは小学3年生の男の子。
「国旗覚えるの好きだから知ってる!これはインドネシアでしょ!」
そんな男の子の堂々とした様子に、一緒に来たお父さんは
「すごいね。お父さんも知らなかったよ」と、驚かれていました。
※答え①アメリカ合衆国②インド③インドネシア④ウガンダ

その次は食材クイズです。


この写真に共通して使われている食材、何か分かりますか?
「日本だと黄色い甘い果物として知られているよ」
というヒントを出すと、子どもたちも分かった様子。

そう、バナナです。
東アフリカを中心に緑のバナナはおかずとして食べられており、じゃがいものような味がします。
「美味しいのかなあ」
「同じバナナでも味が違うんだね」
と、子どもたちも興味津々でした。

また、大豆の輸入量に関するクイズもしました。
味噌、醤油、小豆などは日本食として親しまれていますが、それらの元となっている大豆はどれくらい輸入しているのか、ご存知ですか?

国内生産量と比べて海外からは何割輸入しているのかを当ててみよう!ということで、実際に大豆を1つ入れた日本のお皿に大豆がたくさん入った海外のお皿から自分が思う数の大豆をお箸で移す、というアクティビティをしました。

「国内生産量と輸入量は同じくらいだと思うから1つ移せばいいんじゃない?」
「いや、国内生産量の5倍は輸入していると思うから5個じゃない?」
と周りの大人も協力しながら代表の子どもたちが真剣に大豆をお箸でつかんで運んでくれました。


答えは約14個。
つまり国内生産量の約14倍の大豆を輸入しているということです。
(2014年度データで国内生産は約7%、輸入量が約93%です。但し輸入大豆の多くはサラダ油など精油用の原料に使われているそうです)

日本食とされているものの原材料だからきっと国内生産量が多いはず、と思っていた方も多いようで、輸入量の多さには大人の皆さんもびっくりのようでした。

他にも、カレーとインドのクイズ、マグロとインドネシアのクイズを実施しました。
大人も子どもも皆さん積極的に参加してくださったおかげで、大盛り上がりのワークショップとなりました。

ワークショップが終わった後、参加してくださった家庭科の先生が、
国内生産量の話や国ごとの食事のちがい等は授業でも教えるがほとんど座学で教えてテストに出して終わってしまう。このように少し工夫するだけで子どもたちが楽しく学べるし記憶にも残るしいろいろ考えるきっかけになる。これから取り入れてみたいと思った」とおっしゃってくださったのが印象的でした。

私自身、新鮮な反応や興味・関心を示してくれた子どもたちと接して、何に対しても色々な見方を大切にしたいなあと改めて感じた1日となりました。
(報告:小口)

2016年7月29日金曜日

「モスクへ行こう!~今知りたい、バングラデシュ~」に参加しました

先日、シェア・ザ・プラネットシャプラニール=市民による海外協力の会主催の「モスクへ行こう!~今知りたい、バングラデシュ~」にDEARスタッフの伊藤と横山が参加してきました。

このイベントは、7月1日にバングラデシュの首都ダッカで起きた襲撃事件をうけ、日本に暮らす人々がバングラデシュやイスラム教をゆがんだイメージで捉えてしまうことのないよう、イスラム文化に直接触れ、理解を深めるために開催されました。

かねてからモスクに行ってみたいとは思っていたのですが、なかなか一歩を踏み出せていませんでした。今回の心痛む事件が起こり、改めてイスラム教のことやバングラディッシュの人々の声を知りたい、と思っていたところに、このイベントが開催されることになり、色んな想いを胸に参加させていただきました。

会場は、東京・代々木の東京ジャーミィです。モスクの外観や内装は「美しい」という言葉だけでは言い表せず、イスラム文化に裏打ちされたとても荘厳な作りで、入った瞬間に独特の空間が心を落ち着かせてくれる場所でした。
東京ジャーミィは普段から見学を受け付けています
まず、青年海外協力隊をはじめ、日本でベンガル語を教えてきたアザド・ムンシさんから、バングラデシュの歴史的背景について、イスラム教徒とヒンズー教の宗教的対立によるインドからの独立や、東西での言語を巡る争いなどの観点からお話しいただきました。

その後、バングラデシュで起きた事件について言及される際、最初に口から出された言葉は、「バングラデシュ人として、恥ずかしい、みんなショックを受けている。二度と起きてはいけない」という言葉でした。事件に対する思いが深く、重く伝わりました。

そして、バングラデシュから見るこの事件は、国が抱えている問題が露呈したものであり、急な経済発展の中で成果主義が蔓延し、子どもにとって本当に大事なことが忘れられてしまっていたのではないか…。というお話しを聞いた時に、これは日本の社会や教育が抱える問題とも重なると思いました。

シェア・ザ・プラネットの筒井哲朗さん(DEAR理事)からは、今回の事件に係り、政治、援助、西洋とイスラムの対立、子どもの環境と経済発展の観点からお話しいただきました。

また、東京ジャーミイの下山さんにイスラム教についての説明と、モスクをご案内いただきました。

礼拝堂も見学することができ、礼拝の作法も教わり、実際に礼拝をしている方を間近で見ることもできました。貴重なお話を聞くと共に、イスラムの文化を直に感じることができ、自分が知らない文化を学ぶこと・ちがう文化の人たちの気持ちを尊重することの大切さを改めて考えさせてくれました。

今回の事件により、現地スタッフへの対応等で大変ご多用のところ、イベントを開催くださったシャプラニールのスタッフの皆さんには、貴重な機会をご提供くださったことに心より感謝しております。
(伊藤・横山)

2016年7月15日金曜日

日野市国際交流協会ワークショップ「いまさらですが、多文化共生ってどうやるの?」実施報告

こんにちは。ボランティアの三浦です。
7月からDEARの事務所で週一回ボランティアをしています。
先日講師派遣のアシスタントをしましたので、報告します。

さて、東京・日野市には約2,700人の在住外国人がいるそうです。日野市国際交流協会の日本語ボランティアの方々が、普段から日本語教室などを行っていますが、もっと多文化共生について知りたいということで、DEARに講師派遣の依頼がありました。


今年の3月に「多文化共生とは?」というテーマで勉強会を既に行っており、今回は、その多文化共生を実現するために、日野市の実情を知り、どうすればいいのかを考える目的で開催されました。

普段ボランティアで日本語を教えている方々をはじめ、日本語を学ぶ在住中国人の方も来てくださいました!


最初はアイスブレーク!ということで、皆さんに自己紹介をしていただきました。みなさんワークショップという形が初めてだったようで、自分が話すことに戸惑っている様子も見てとれましたが、結果みなさんおしゃべりが好きなようで、話が止まらなくなっていました。(笑)

次に、ロールプレイ!相手の気持ちになって考えることって大事ですよね。
小学5年生の外国につながる子どもが授業についていけなくなってしまい、友達ともうまくやれていない状況。原因は日本語力かな?という感じ。
役割は、夜も仕事がある外国人のお母さんと、若い小学校の先生。

まず、ボランティアの大野さん、福島さんが見本を見せました。名演技でした。

そして、市民の皆さん、ちゃんとロールプレイになっていたかどうかはさておき(笑)、またまた、とても盛り上がりました!

「ロ―ルプレイ中に何か解決策がでましたか?」という質問に対し、
「ロールプレイ後の話し合いで色々出てきました」という意見がありました。

この方に対してDEARの中村さん(講師)が、「ロールプレイをやってみて、外国人の方の立場になったからこそ分かったことですよね!」と突っ込みました。その一言で外国人の立場になって考えることの大事さに気が付けたと思います。

そして次に、日野市の良いところ、問題点について話し合いました。
そこで使用したのが、「在住外国人の方の生の声カード」!

右下の方が持っている青い紙が「生の声カード」です
これは、日本語ボランティアの方々がこのワークショップのためにアンケートを取ってくださるという多大な努力のおかげで作成されたものです。

外国人の方一人一人のとても具体的な意見から、日野市の良いところ、問題点を洗い出すことができました。

生の声として多かったことが、以下の3つでした。
  • 外国語表示を充実させてほしい(ホ―ムページ、病院、市役所、銀行など)。
  • 日本人は優しいが、もっと親しく接してほしい。
  • 日本人の友人が欲しい。
私の入ったグループでは、普段日本語ボランティアをやっている方が、「日本語を教えるだけでなく、コミュニケーションを大事にしたい」とおっしゃっていました。

外国人の方は、ただでさえ不安なところがあると思うので、ただ友人になるだけでも心の支えになり、さらには問題点の新たな発見にもつながる気がしました。

最後に、私たちができること、やりたいことを考えてもらいました。市への要望とともに、自分たちにもできることが広がりました。

これからの「行動」を考えるとても良いきっかけになったと思います。


また、この「参加型学習」を通して、外国人とのコミュニケーションの前に、自分たちのコミュニケーションの大切さにも気が付けたという声もあり、参加型学習の価値も感じていただけました。

私としても今回のワークショップはとても良い勉強になりました。また、ボランティアの方々が、在住外国人のために何かできることはないかという熱い思いにとても刺激を受けました。私も自分に何ができるのか考え続けていきたいと思います!

一番左が私です
あと、私は若いのでとても可愛がられました。
(三浦)