2009年9月28日月曜日

授業作りサークル「水と地球と私たち」



9月26日(土)に、授業作りサークル3回目「水と地球と私たち」が行われました。

 中学校のベテラン先生、本山明さんの報告です。授業作りサークルは、DEARの会員の小、中学校の先生が授業作りの経験交流をするために立ち上がったグループで昨年から活動を始めています。本来は学校で実践した後、発表をしていただくのですが、今回は、本山さんはこれから実践します、とのこと。半年かけて収集した資料や情報をフル活用して、授業をしてくださいました。

 まずは、本山さんお得意のクイズ。地球上の水の何パーセントが実際に使えるか?(答え0.01%)人間の脳の何割が水か?(答え8割)というものから、味噌汁一杯を川に流して、元の純度に戻すには、風呂(200リットル)何杯分の水が必要か?(答え 8杯)、結構難しい。
 盛り上がったのは水の飲み比べ。参加者全員で、3種類の水を飲み比べました。東京都の浄水所でつくっている水道水を浄化した「東京水」をとてもおいしく感じた参加者が多かったのが、驚きでした。
 そして、人間が生活していける最低限の生活用水50リットル/1日で生活するためのシミュレーションはなかなか難しかったです。私たちは普段平均320リットルもの水をつかっているそうで、50リットルというと、お風呂は無理だし、料理も大変、シャワーは1分限定とか・・・。
 最後は様々な水に関する写真やデータを見せてもらいました。干上がった湖、雨乞いをする子ども、さらに、降水量が増えている地域と減っている地域の地図も興味深かったです。
 身体の60%が水である私たちの身体には水は不可欠です。全ての命に必要な水がビジネスになってしまうのは、やはり、おかしい。水道水を持ち歩こうと、改めて思いました。


浄水所にも生徒たちと行ったり、一つのことを一回調べ始めると、とまらなくなるという本山さん。その好奇心が生徒にも伝わるんでしょうね。参加者からも、1つの切り口からの広げ方が幅広く、面白かった、と感想が寄せられました。みなさん授業のヒントをたくさん得られたようです。


次回は11月7日(土)「地球の食卓」のワークショップを行います!是非、ご参加ください。


(中村)

真っ赤なポスターを貼ってみました


金曜の夕方に、「動く→動かす」事務所のインターンの方が、10月16~18日開催のSTAND UPのポスターとチラシを持ってきてくれました。とっても重たい荷物をどうもありがとうございます。
さっそく事務所の窓に貼って、小石川2丁目界隈にさりげなくアピールしています(が、遠くから見るとただの赤い紙・・)。


一緒に、生徒向けのワークシートも届きました。
学校でSTAND UPする予定の方、ぜひ使ってみてください。
先生用の解説書もセットになっていて、便利!

ポスターもワークシートもSTAND UPのサイトから無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
(八木)

2009年9月23日水曜日

「貧困をなくしたい」という意思を表す-STAND UP キャンペーン



みなさんは「スタンドアップ・キャンペーン」ということばを、聞いたことがあるでしょうか?

これは、国連と世界のNGOが協力して実施しているキャンペーンで、「世界の貧困をなくしたい」という強い声を、世界中の市民が立ち上がって表現し、世界のリーダーたちに届けよう、というものです。2006年から毎年行われ、昨年は世界各地で1億人以上の市民が参加したそうです。「南」の市民も「北」の市民も広く参加するこのキャンペーン、今年は、10月16日(金)~18日(日)の3日間に行われます。

DEARは、貧困をなくすためのNGOのネットワーク「動く→動かす」の会員団体として、今年このキャンペーンにも協力をしています。その一環で、教室でも使える「学習の手引書」を作成しました(ウェブサイトから入手できます)。

スタンドアップ・キャンペーンということで「ただ立つだけで、何が変わるの?」「ただのお祭りじゃん?」という声が、た~くさん聞こえてきますし、そのようなご意見を持つ気持ちもよくよくわかります。

でも!

開発教育とキャンペーンは、イコールではないけれど、重なる部分や補い合う部分がありますよね。「じっくり深く学ぶ開発教育」と、「行動にうつして大きなうねりをつくる」キャンペーンがうまく連動できたとき、開発教育のめざす、貧困のない社会に一歩近づくのだと思います。そんなことを考えながら、開発教育の実践者が、このキャンペーンを何かを変えるきっかけや機会として活用できるといいな、という思いで、いつも企画の会議にのぞんでいます。

・・・が、言うは易し、それを実現するのがなかなか難しいのです(当然ですが)。

このキャンペーンは毎年行っていくものですので、開発教育を実践されているみなさんの斬新なアイディア、これからも常時大・大・大募集です。

ところで、私は個人的には、今回「動く→動かす」に関わることで始めて「NGOのネットワーク」という場に参加させていただいているのですが、毎回、本当に学ぶこと、感心することが多いです。特に、国際協力NGOのスタッフのみなさん、自分のお仕事もお忙しいのに、ネットワークの仕事もイニシアチブをとって、本当にすごいんですよ。「動く→動かす」については、またあらためてこのブログでもご紹介させていただきますね。

(西)

スタンドアップ・キャンペーンのウェブサイト
http://www.standup2015.jp/index.html

2009年9月14日月曜日

9.11だから、話したいことがある。

毎月22日頃に開催している入門講座
今月の22日は連休中ということで、11日(金)に繰り上げて開催しました。せっかく9月11日にやるのだからと、教材『もっと話そう平和を築くためにできること~Talk for Peace』を使った特別編にしました。

はじめは定員20名にしていたのですが、早い段階から続々と申込が来たため40名定員に増やしました。しかし、多くのお申込をお断りしなければならない状態になってしまいました(参加できなかった方、ごめんなさい)。参加された方の中には、「9月11日だから、ほかの人と話をしたかった」という方が何人もいらっしゃいました。実は、企画したわたし自身もその動機を持つひとりです。

当日は、DEAR理事で、かながわ開発教育センター(K-DEC)事務局の木下理仁さんをファシリテーターに迎え、約1時間半のワークショップをおこないました。

2001年に米国で起こった同時多発テロから現在に至るまでをまとめたドキュメンタリーを見た後、小グループでそれぞれの「気持ち」をじっくり話合いました。その後、メンバーを変えて「戦争をなくすためにできること」をランキングして話し合いという、とてもシンプルなワーク。

暴力が絶えない社会に対する「不安」や「悲しみ」、行動を起こしていない自分への「怒り」、武力を持つことを否定しきれない現状への「葛藤」、マスメディアへの「不信感」、平和のために行動する人や組織を見ての「希望」・・。自分の気持ちを話しながら、ほかの参加者の声に耳を傾けながら、共感したり、気持ちを整理する機会となったようです。

普段なかなか、持てそうで持てないこういう時間。
アンケートには「もっと時間がほしかった」の声がたくさん書かれていました。
(八木)

2009年9月8日火曜日

ウィズダム・スクールにて

5日(土)には、チェンマイの少し郊外にある「Lanna wisdom school(ランナー・ウィズダム・スクール)」を訪問しました。

ここは、チャチャワン先生が主催する施設で、北タイ(ランナー)の伝統的な文化を伝承するための社会教育施設のようなところです。ランナー文字や音楽、建築、踊り、衣装などを学ぶプログラムが多数あり、地元の10代~70代の幅広い年齢の方が学んでいるそうです。先生たちはボランティアで参加しているとのこと。

ここでは、3人の異なる立場の先生たちからお話をうかがいました。1人目はカレン族の村のコミュニティ・スクールの先生、2人目は環境教育に取り組む公立学校の先生、3人目はこのウィズダム・スクールで衣服を教えている先生です。

それぞれ、たいへん興味深い実践で、とても長いレポートになってしまいそうなので端折りますが、共通していたのは「持続可能な社会づくり」を目指して教育に取り組んでいるという点。こういったマインドや実践は、DEARでお会いする先生方にも共通するものがたくさんあって、お話をしてくださっているチェンマイの先生が、DEAR会員のDさんやSさんに見えてきてしまいました。

その後、DEARの活動の紹介をしましたが、動画も教材も大変興味を持っていただきました。
<写真上>教材の英語バージョンをご紹介。このうち幾つかはタイ語訳されています。
<写真下>『動画でみる開発教育』を観ているところ。

今回しみじみ思ったのは、外国語の資料をきちんとつくっておくことの大切さ。立教大学ESDセンターの協力で、教材の英語訳&タイ語訳を徐々に作っていったことで、タイのNGOの現場で活用していただくことができました。

動画にも英語+アジアの各国語の字幕をつけたいな~、と思っているところです。
(八木)

2009年9月5日土曜日

DEAR教材がタイでも広がってます!



セミナー2日目となった4日(金)は、マニュアルの具体的な内容について話し合いました。1日目の参加者に加え、NGO対象の研修テキストの編集経験者も加わり、コンセプトから考え直す時間となりました。

このマニュアルには、「グローバリゼーションとはなにか」「オルタナティブな社会とは」「参加型学習から得られる“力強い学び”とは」などの理論に加えて、11のアクティビティが収録される予定です。そのアクティビティの中に、DEAR発行の『コーヒーカップの向こう側』『貿易ゲーム』『ケータイの一生』『パーム油のはなし』などが入ります。

これらの教材は、日本では主に学校教育やNGOの教育プログラムの中で使われているのですが、タイでは違います。NGOのスタッフやフィールドワーカーの研修のほか、プロジェクト実施地の住民を対象にも使われているのです。

たとえば、土地無し農民(労働者)たちを対象に『コーヒーカップの向こう側』を使って、彼らの置かれている状況や、グローバリゼーションが“南”の国の農民に与える影響について学びます。そののち、農作物の問題について、彼らが実際につくっているトウモロコシの場合について考えてみるそうです。
また、『貿易ゲーム』をやるときは、それぞれのグループ毎に山岳民族の衣装を着たり、農民の格好をしたり、盛り上げることもあるようです。この意見を言っていたのは、演劇教育を行うNGOのスタッフでした(フィリピンのPETAのような団体らしい)。

話し合いを聞いていてわかったのは、タイのNGOワーカーたちがこちらの状況に合わせて、柔軟にDEAR教材を使いこなしていること。教材のコンセプトが深く理解されたうえでローカライゼーションされていて、すごい!

チャチャワン先生は、セミナーの最後にこう言っていました。「ここ5年間で、北タイの農村や山岳地域の状況は大きく変わりました。グローバリゼーションの影響が如実に現れ、より一層“オルタナティブな社会づくり”を考え、実践していかなくてはならなくなりました。その中で、DEARと出会い、“力強い学び”の経験や手法を学べたことは幸運でした」。そして、「DEARとの交流についてはバンコクでの全国NGOネットワーク会議でも報告しています。これらの教材は関心を持って迎えられ、現在、北タイだけでなく、タイ全土のNGOでも実践されています」とのこと。

マニュアルが完成し、タイのNGOワーカーたちの手に渡る日が待ち遠しいです。
(八木)

2009年9月4日金曜日

ISDEPセミナーin チェンマイ



空の青さと緑の濃さがとても印象的なチェンマイ。人々の優しさがじわじわ伝わってくるとても素敵な街です。9月3日~4日の日程で「ISDEP人材養成セミナー2009」が開催されました。
タイのNGOスタッフやボランティア、約30名が参加しました。

全体のテーマは「グローバリゼーションを学ぶ・参加型学習の進め方のマニュアルに関するセミナー
」でした。立教大学ESDセンターとの協同事業で今年で3年目を迎える本事業は今回のセミナーで今ま
での学びをまとめたマニュアル案を作成することが目的となっています。

ISDEPは日本語では持続可能開発促進研究所。
北タイ開発ワーカーの能力を強化し、彼らが促進する開発が持続可能なものになるように助けることをめざしています。
午前中は、ISDEPが研修をしたり、支援している団体のスタッフが集まり、それぞれの地域での活動を共有しました。村の土地の問題を扱うNGOからは、村人自身が自分の置かれている立場を理解し、土地の売買やマ ネジメントを自分で行うような法律作りを働きかけたり、若者の研修を手がけるグループでは、若者 自身が自分のアイデンティティやルーツに誇りを持ち、卒業後町に出て行かずに、村で自立していく ことを考え始めていることが報告されました。

午後は上條さんから日本の事例の発表がありました。『地域から描くこれからの開発教育』(新評論)で報告されている事例の中から3つ発表がありました。参加者からは、とくにアイヌの若者たちの活動の報告に関心が集まりました。

その後、チャチャワン先生からオルタナティブな社会についての講演があり、意見の共有がありまし
た。チャチャワン先生はタイの市民活動に長年かかわってきた方で
「運動を通して培ってきた知識や知見をオルタナティブな社会づくりに生かしてく」
「力のある教育は社会運動の結果つくられる」
という意見に深く共感しました。教育と運動のつながりが、ここではとても自然に話されることが印象的でした。
どんな、マニュアルができるのか、いまから楽しみです。
中村

2009年9月2日水曜日

チェンマイに来ています


昨晩、中村と八木の2人でタイのチェンマイに着きました。
立教大学ESDセンターのみなさんと、北タイのNGO若手スタッフの養成セミナーに参加するのが目的です。こちらのカウンターパートはISDEP(北タイ開発財団)というNGOで、今日これから、さっそく打ち合わせに向かいます。

セミナーのテーマは「グローバリゼーション」「オルタナティブな地域づくり」「参加型学習のプログラムづくり」。北タイでの具体的な取り組みが紹介される予定で、とても楽しみです。日本の事例もいくつかご紹介するのですが、そのひとつにはDEARの地域ネットワークづくりの事例がはいっています。

また、もうひとつの楽しみは、こちらのNGOスタッフがファシリテートして、DEAR発の教材「世界がもし100人の村だったら」が実施されることです。実はこの教材、数年前のISDEPセミナーでDEARスタッフが紹介し、タイ語にも翻訳されていているのです。好評を得て、こちらでもスタッフ研修などで活用していただいているようです。北タイ風にバージョン・アップした「100人村」に参加者たちがどんな学びの体験をするのか!?とても楽しみです。
(八木)

※着いてさっそく北タイ料理を楽しむ中村&田中治彦さん(立教大学)