ユネスコスクール全国大会 出展報告

こんにちは。インターン生の伊藤です。11月12日に東京海洋大学で開催された第3回ユネスコスクール全国大会の報告をします。
ユネスコスクール全国大会は持続発展教育(ESD)の研究会として行われ、主に教員の方が全国から集まりました。

今大会の主なプログラムは、
午前:特別講師さかなクンによる研究授業
午後:分科会、国立教育政策研究所によるシンポジウム「ESDの授業の在り方」
でした。

私たちはNGOなどの団体ブースでDEARの教材を展示し、活動や実践例などを紹介しました。

まず午前中に行われた、さかなクンによるESD実践(招待されたユネスコスクールの加盟校である区立小学校の6年生が対象)をのぞいてみると…
しゃべるしゃべる、あの調子で。
自身で作成した絵を使いながら魚にまつわる話で子どもたちをぐいぐい引き込んでいく。質問に答え正解した子どもには絵をプレゼント。さかなクンが子どもたちに質問を投げかけると、一斉に手が挙がります。その様子は魚釣りならぬ子ども釣り。魚にまつわる話や話しぶりの印象が強すぎましたが、この授業の趣旨である「環境を考える」、「食べ物に感謝する」などの最後のさかなクンからのメッセージはちゃんと子どもたちに届いたでしょうか。

さかなクンの授業
DEARのブースにも、多くの参加者の方がESDに活用できる教材を探しに足を運ばれました。熱心な先生方です。

私の小中学校時代もDEARが行うような参加型の授業があったらよかったのに。参加型の授業を楽しみ、世界の問題をより身近なこと、自分のこととしてとらえることができたら普段のニュースをはじめとして世界のあらゆることに興味関心を持つようになります。そして問題意識を抱けば、どうすれば問題が解決するのか、そのために自分は何ができるかを自問させることにつながるのではないでしょうか。

DEARのブース
先生に説明(右側が私です)
お話した先生の中で、埼玉県の小学校で福島から転校した生徒に対するいじめを題材とした授業を展開している児玉先生にお会いしました。震災後の教育がどうあるべきかが問われるなか、今どうしても教える必要のあること、教育で扱うべきことをきっと先生方は模索されているのでしょう。

しかし、実は多くの先生方がDEARなどの団体ブースに立ち寄ったのはほんの数分。昼休みの少しの時間と、午後の分科会とシンポジウムの間の10分だけ。常に何かの催しがあり、ブースで教材を選んだりお話ししたりする時間が十分にありませんでした。せっかくの機会ですから、プログラムの中にこのブースを見て回る時間枠をとれるといいのですが。

どのようなESDが実践されていて、どのような効果を得ているか、現場の先生方と話をより深めたかったです。しかし、企業のCSRや他団体の多様なESDの推進方法から、さまざまな視点でESDをとらえるいい機会になりました。
全国大会スタッフの方々、参加者の皆さんありがとうございました。
(伊藤令華)

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