2012年6月30日土曜日

「地球の食卓・フードマイレージ」@鎌倉女学院フィールドワーク国際セミナー


理事の上條です。去る6月16日(土)、小雨の中、神奈川県は逗子駅からバスで20分、小高い丘の上の国際湘南村で行われた鎌倉女学院高校1年生対象のセミナーで地球の食卓をしてきました。

生徒さんは35名。自給率とフードマイレージのシミュレーションから日本がいかに「遠くからたくさんの」食料を輸入しているかを考え直すワークですが、アイスブレイキングとして最初に「昨日の夕食の自己採点」をしてもらい、どうしてその点数だったかを考えてもらいました。下は16点から上は100点まで、同じようなメニューでも全然点数が違います。おいしかったから、野菜中心だったから、コンビニ弁当だったので50点、などなど。そして、ワークショップでいろいろ学んだ後に、もう一度自分の夕食の点数をつけてもらいました。多くの人が食材の由来までは考慮に入れていなかったので点数が低くなりましたが、上がった人が一人、同じだった人が一人。理由は、実は自分の食べている食材はほとんど地産地消だということに気付いたから。変わらなかった人は、おばあちゃんの家から野菜やお米が届くので、いつもそれを食べているから。夏には農園を手伝いに行くそうです。

フードマイレージはいろいろなメニューのフードマイレージの大きさを計算してみるワーク。いつも電卓を用意していたのですが、100%の確率で皆さん携帯電話の電卓機能を使うので、今回もその予定でいたらなんとセミナー中は携帯電話は使ってはいけない。手計算してもらいましたが、計算ミス多発。いろいろな意味で機器に頼り過ぎてはいけないですね。

私たちの食生活をよりよいものにしていくために、どんなアイディアがあるかを最後にブレストしました。出てくる出てくる。自給系、遊興施設の農地転用計画、政治に訴える、国会議員は全員畑を耕すのが義務、など、1グループで30個以上のアイディアを出した人たちもいて、「発想力」を感じたワークショップでした。
(上條直美)

親子参加ワークショップ「地球の食卓~いただきます」



DESSのmarket placeでも人気だったという「地球の食卓」のワークショップをつづけて2つ紹介します。まずは、都内の公民館で行われた親子参加のワークショップを。
小学校低学年の参加者が多かったため、『写真で学ぼう!地球の食卓 学習プラン10』の「いただきます」と「おやつで元気!」のアクティビティをアレンジしたプログラムを作成。
恥ずかしがり屋さんの子どももいて、初めて会う人達が多いなかでうまくグループワークができるか少し心配しましたが、親と一緒の参加ということもあり、徐々に慣れてきて、みんなの前で発表はできなくてもグループのメンバーに意見を伝えたり、代表して写真を前に貼りにきてくれたりしてくれ、私も嬉しい思いを抱きながら進めることができました。
最近、親子参加のワークショップを担当することがちらほらとあるのですが、小さい子も参加でき、学校でやったり、大人だけのワークショップでは味わえない小さな喜びの瞬間が多々あり、いいですよ。
また、参加した親(開発教育をまったく知らない大人の皆さん)が「こんな教育があるのか」「子どもにこんなふうに問いかけるとよいのか」と思ってくださる方がいたり、家に帰ってからも学んだことについて会話する相手がいるのが大きな魅力だと思います。


【子ども達の感想】
  • 写真の中からちがう国の食べ物を書くのが楽しかったです。
  • おやつがおいしかった。どの国かがわかってよかった。写真を見て,トルコが一番いきたくなった。
  • ふしぎな食べ物がたくさんあった。同じアジアでも食べ物がちがった。
【大人達の感想】
  • いろいろな国のそれぞれ大切に思っていること,考え方を知ることができてよかった。おやつも美味しかったです。次の機会も楽しみにしています。
  • 日本にいると「違う」ものの文化に直接ふれる機会がありません。たべものから広げていくことで,子どもはすぐさま興味が持てたようです。おふろにはった世界地図の中のいくつかを身近に考えられ楽しかったです。少しずつこういう機会を重ねられるとよいかなとおもいます。
  • 食を通して,世界の宗教などにもふれることができ,とても良い刺激を受けました。また,ワークショップの運営の仕方が子どもに発言や考えることを上手にうながしていて,とても素晴らしいと思いました。とても勉強になりました。
ワークショップのながれはホームページの「参加型学習の実践例」に載せましたので、興味がある方はそちらをご覧ください。
http://www.dear.or.jp/case/index.html
(宮崎)


2012年6月29日金曜日

悩ましい運営資金@DESS


28日(木)の午前中はフィールド・トリップということで、5つのグループに分かれ、バスに乗ってプラハの近くまで出かけました。訪問先の5団体はいずれも興味深いところでしたが、西はPeople In Need(PIN)という国際協力NGOへ、八木は環境教育NGO(英語名がなくてチェコ語の発音も超難しい)へ。

訪れた環境教育NGOは、プラハの街が見える距離でありながら8ヘクタールもの敷地があり、その中に小さいホテルやレストラン、“森の幼稚園”、農場があり、牛や豚、山羊、アヒルや鶏などの家畜もいて、ひと回りするだけでちょっとしたピクニック。2時間があっという間に過ぎていきました。


参加者がみんなNGOスタッフということもあり、ピクニック気分でありがながらも運営資金についての質問が折々に挟み込まれました。運営費は行政からの補助金が中心で、“森の幼稚園”はドイツから資金援助があるとか。環境教育プログラムの参加者からも参加費を頂戴して、やりくりしている‥などなど。

EUの参加者から運営の話を聞くと、市民セクターへの潤沢な資金が(経済危機でひたすら減少傾向とはいえ)確保されていることが非常にうらやましくなります。

開発教育(Develop Education / Global Education)のための資金が、EUという大きなプラットフォーム・レベルでも、各国レベルでも確保されており、各国の外務省または文科省にあたる省庁が開発教育の推進のための戦略や方針を出しているのも、うらやましい限り。

一方で、EUの参加団体の中には「資金の多くを公的資金に拠っているので、政策が変われば資金が切れる。財政的なサステナビリティ(持続可能性)がない」という強い問題意識もあります。

「日本のDEARは、開発教育への政府の援助がないから、事業収入や会員・寄付がほとんどです。それで運営が楽だということではないけど、自己資金をがんばってます」というと、「うーん‥、状況が違いすぎる。免税NGO(日本でいう社団や財団的な法人)になると営利事業はできないし‥。でも、なんとかしないといけないし‥。寄付や会費といっても“援助”じゃないから集まらないし‥、そしたらやっぱり補助金がないと‥」という、ぐるぐる回りに。

事業収入を得るために、別途、社会的企業を立ち上げている団体もあるそうですが、それはそれで仕事は増えるし、やっぱり大変!という話に。

法人税を払っているとはいえ、事業収入と会員からの会費が多くを占めるDEARの状況は、EU視点ではかなり特殊なようです。
(八木)

2012年6月28日木曜日

活動紹介@DESS


3日目の夜には活動紹介(market place)が開かれ、各団体の活動紹介をしました。普段やっているように、机と椅子をならべ、教材や資料を展示して活動紹介をします。

参加者の半分くらいは援助団体ですが、半分は開発教育団体なので、共有展がたくさん!コーヒーやコットン、携帯電話をモチーフにした教材をチェコのNGOも発行していて、「コンセプトが同じ!」と盛り上がり、教材を交換しました。ほんとうに、やっていることが同じです。



DEARのブースでは、震災後につくった震災をテーマにした『グローバル・エクスプレス』と『もっと話そう!原発とエネルギーのこと』が一押しだったのですが、一番人気だったのは『地球の食卓』でした。ブースに来た人が座り込み、長々と写真を観て、あれやこれやと話し込み‥。「すごくいい教材!」とたくさんほめてもらいました。ドイツのNGOも同様の写真教材をつくっていることを教えてもらいました。
(八木)

2012年6月27日水曜日

近接する教育分野との共通点と違いについて@DESS


26日(水)の午後に、自由参加のセッションで、近接の教育分野との共通点と違いを話し合いました。開発教育はよく「環境教育とどう違うの?」「人権教育も含まれているよね?」と言われるのですが、そのあたりは、EUのみなさんも同じ状況であるようです。

近接の教育分野をブレインストーミングしたのち、「環境教育」「人権教育」「民衆教育(popular education)」「ピア・エドゥケーション」「市民教育」「メディア教育」の7つについてそれぞれ、開発教育と共通すること、それぞれに特有なことを書き出しました。
popular education(民衆教育)は「より"南"で実践され、課題が目の前にある、エンパワメント志向」など。
「ほかの教育は、○○教育っていえば内容がすぐわかるよね~」
「開発教育って言葉も中身もまじめ過ぎるよ」
「開発教育って、やっぱり“北(=先進国)”の視点だよね~」
などなど、わたしたちも時々つぶやいてることが、そのまま話し合われておりました。

DEARでも一度、理事会や評議委員会でこういうワークをやってみると、整理ができるし、外部の方とお話するときに分かりやすいかな、と思いました。
(八木)

交流会@DESS


25日(火)の夜は「cultural night」。すなわち、文化交流会。
宿題で各国の「ステレオタイプだと思うもの」と「持続可能なライフスタイルを象徴するもの」を持ってくるようにということでした。会場のセミナールームはとってもカラフルに。


柿の種やイカの燻製などのつまみ類とおせんべい、網代の弁当箱を並べたDEARブースもなかなかの人気でしたが、人気投票の優勝者はポーランド。




彼らは3本もウオッカを並べ、気前よくふるまっていたので、おそらくそのためかと思われます。フィリピンもタンドゥアイ(ラム酒)を並べてがんばっていたのですが‥。

"the British table of shame"!!
ここに来て、日本に対する「ステレオタイプ」な言葉をたくさんかけられます。そんな風に思っていたのか!という驚きも。

  • 「ベジタリアンなんでしょ?」→いいえ、違います。わたしは肉も魚も食べてますし、ベジタリアン、あんまり周りにいません‥。期待を裏切ってごめんなさい。
  • 「どんなマクロビ(マクロビオティック)してるの?」→ええと、マクロビはやってません。日本が発祥だけど、マクロビやってる日本人はマイノリティです。
  • 「(おむすびの写真を見て)寿司!」→ええと、寿司ではないです。もっとカジュアルなものです。寿司って主食じゃないですし毎日は食べません
  • 「(わたしの持ってるマイボトルを見て)それって抹茶でしょ?」→まさか!ティーバッグの紅茶が入ってます。

「なぜsake(酒)を持ってこなかったんだ!」とも。
たしかに。持ってきたら優勝できたかも?
(八木)

2012年6月26日火曜日

プログラムのはじめに@DESS

プログラムは2日目。午前中にはRIO+20のレクチャーがありました。
毎日4~5のプログラムがあるので、すべてをレポートすることはできないのですが、DEARのメンバーの方にも使えそうなネタをひとつ。

分科会のスタートに(分科会は15人くらいのメンバー)、「FEAR(心配なこと・恐れていること)」と「HOPE(こうなったらいいなということ)」を付箋に書き出し、みんなでシェアしました。
ファシリテーターが上手にレベルを下げてくれたので、みんな、正直に思ったことを書き、それを共有することでとてもリラックスすることができました。




例えば‥
「FEAR」は、「眠れなかったらどうしよう」「食事が合わないかも」「ルームメイトとケンカしないか心配(なにしろ1週間あるので)」「英語が不安」「プログラムについていけないかも」「ただの体験に終わったらどうしよう」などなど。


プログラムのはじまりに、ポジティブな気持ちは(期待など)共有することが多いですが、不安な気持ちも共有するというのは初めてでした。なかなか、よかったです。とってもシンプルなので、ぜひお試しください。
(八木)

「地球の食卓」が事務所に到着!!

さっき、事務所に「地球の食卓」の第2刷が到着し、3階まで持ち上げました。
本日の事務所は女子4人、男子1人という、、いつもの男女比率ではあるんですが、肉体労働をする日にしては、男手の少なさを痛感するようなメンツでした。

ということで、私達の苦労しているように見えないかもしれませんが、苦労の記録と、その後のおやつの時間の幸せを写真で紹介します。

踊り場にみるみるたまっていく「地球の食卓」
ボランティアの逆瀬川…笑ってるけど、重いんです。
事務局長も明日は筋肉痛でしょう。
と、こんな感じで全員ヘロヘロになりながら肉体労働をし、、そのご褒美にアイスを買いました~!
アンニュイな表情をしていますが、幸せに浸っている逆瀬川
それと、IVYの阿部さんから山形のさくらんぼが届いていたので、みんなで食べています。本当においしい。。
さくらんぼが本当に綺麗

…なんだか、逆瀬川ばかりが登場しているので、もう一人頑張った柏原さんの「重そうな感じで!」という私のリクエストに応えての小さな重量挙げ写真を
実際、重いんです。。
こんな感じで、今日の午後は、肉体労働の後のおいしいおやつタイムでした。
IVYの阿部さんごちそうさまでした~!



ご好評につき第2刷になった「地球の食卓」もぜひ!!
(インターン:西平)

プログラムがはじまりました@DESS


25日(火)から、本格的にプログラムが始まりました。
講演、分科会、交流会が一日中詰まっていて、けっこう大変です。
英語を集中して聞き続けるのも疲れる‥。


わたしの参加している分科会「New way of engage public / どう社会を巻き込むか?新たな方法は?」では(ひとつの分科会は5日間続く)、自己紹介、いろいろなアイスブレーキング、グループワークのルールづくりなどを半日かけてやり、後半は「持続可能な開発とは?」「開発教育とは?」という言葉の定義の確認をしました。こうやって、共通のルールや言葉を丁寧に確認できるのは、1週間とう時間に余裕があるからこそできるのかもしれませんが、とても大切なことだと改めて感じる作業です。

ファシリテーター曰く、開発教育とは‥
1) critical thinking / 批判的に考える
2) problem solving / 課題解決志向で
3) system thinking / 構造的に考えること
4) active citizenship / 市民性を高める(市民力?)
の4つのポイントがあるとのこと。

開発について学ぶ(developping studies)ことや、広報活動ではなく、もっとアクティブで参加型のプロセスがあることだ、ということを、様々な国で活動する人たちと確認し、共有できるのは、なかなか感動的なことです。
(八木)

2012年6月24日日曜日

チェコでDEEEPの会議に参加します

こんにちは。
西と八木は今日から1週間、チェコで開催されるDESS(Developing Edutation Summer School)に参加するために、プラハに来ています。ヨーロッパを中心に開発教育の実施団体であるNGOや国際機関、行政関係者らが70人もあつまるプログラムです。

モルダウ川からプラハ城方面

夜が長い!これで20時くらい。
到着初日の夜は、ひとまずプラハ市内をぶらぶら歩いて時差を解消。
明日から本格的にはじまるプログラムの様子も、レポートできたら、いたします。お楽しみに!
(西・八木)


2012年6月14日木曜日

「参加」について全国のユニセフ協会で活動する皆さんと


先日、ユニセフの活動を広めていく「ユニセフ学習」を日本全国で行っている方たちの研修合宿へ、西さん(DEAR職員)が講師を務めた、「参加」についてのワークショップのお手伝いに行ってきました。

日本全国から色々な年齢層の方が参加してらしたので、アイスブレイクでは、「今日どこから来ましたか」というテーマで部屋の中に日本地図を描くように立ってみたり、ユニセフ協会での活動歴順に話さずに1列に並んだりしました。本当に日本各地で活動されているし、何より、40年キャリアの人から数カ月の人まで幅広い方たちが参加されていました。

ただ、傾向としては、女性がとにかく多い!そしてパワフル!(笑)それと、皆さんユニセフの活動に誇りをもってらっしゃる感じがヒシヒシとしました。


ワークショップでは、まず子どもの社会参加がテーマのDVDを視聴し、グループで感想や、なぜ彼らには大人を動かす程の社会参加ができたのか、などを共有、話し合いました。

そして、この後にやった「参加のはしご」というワークに皆さん興味津々でした。参加者の皆さんはもちろんですが、特に、研修会場の後ろの方に座っていたユニセフ協会の方たちは“食いついていた”という感じ。多くの人たちを巻き込み、参加してもらう立場だからこそ気になる題材、考え方だったのかもしれないな、と思います。


最後に、参加のはしごの考えを用いて、自分たちの普段の活動など具体的な場面に照らし、どんな参加のレベルだったか、また、参加のレベルを上げ、“はしご”を上れるようにするためにはどうすれば良いのかなど話し合いました。

ワークショップは盛り上がり、質疑応答では実際に普段、ユニセフ学習を行っている皆さんだからこその難しさや問題意識などがポンポンと出てきました。

ワークショップのお手伝いをすると、いつもファシリテーションに学ぶ事が多いんですが、今回も会場から帰る電車の中でメモメモ。勉強になりますっ!
あ、ファシリテーションを実践から学びたい人はぜひDEARのボランティアかインターンに!(笑)

DEARインターン 西平