2012年9月30日日曜日

リスボンのまち

今日(9月29)は夕方の便でロンドンに行くので、それまで、リスボンの町を歩いた。
昨日の夜にはわからなかったけど、晴れると空が青くきれいで、白いタイルが映える。土曜日だったので、人出も多く、賑やかだ。

トラムに乗ってベレンという港町に向かう。ここには世界遺産のジェロニモス修道院がある。まさに、大航海時代の栄誉をたたえた建物でである。大航海によって世界中から奪った(?)富を象徴していると思うと、500年後の今のポルトガルの状況を見て少し複雑でもある。

ジェロニモス修道院
時間が限られていたので、町を歩く。ベレンではポルトガルの伝統菓子エッグタルトが有名!会議中にもお茶の時間ごとに出されるエッグタルトや、様々なパイ生地のお菓子が美味しくて、つい食べ過ぎてしまう。

会議の休憩時間に出されたお菓子
そろそろ帰ろうとトラムに乗ると、3駅目くらいで運転手が何かさけんだ。人々が降り始める。よくわからなかったけど、どうやらストライキらしい!またか!次のトラムもそこで止まる。観光客だけが大量に残される。トラムを待っていても無駄らしい。
歩いたら、多分1時間はかかるかな、それだと、夕方のロンドン行きの飛行機がぎりぎりだ。6ユーロで行けるなら、とタクシーに乗った。
そして、街の中心地で見たのは、様々な色の旗を持った人たち。リスボンの市庁舎前の広場に次々と集まってきた。若い人もお年寄りも、女性も男性も、音を鳴らしたり踊ったり熱気もある。掲げている旗も、読めないからわからないけど、政府への注文や、金融危機への批判、ずっと仕事が無いことを訴えているのか。




観光客が最も集まる週末の、最も集まる場所でこれをやるんだから、すごいよな。そして、大きな祭りのような感じで、観光客も見ている。人々はたくましく、状況はかなり深刻だけど、言いたいことは言うというパワーがある。

あとで調べたら、欧州労連が呼びかけた統一行動デーだったらしい!金融市場で起こった無謀な投機のツケを労働者が支払う危険についてNOを言い、労働者の権利を主張する。

一時期世界を制覇したヨーロッパは今、どんどん小さくなって、世界への影響力も限られているように感じる。ヨーロッパ最西端のポルトガルは、なんだか素朴で懐かしい感じがした。なんで私たちが?って感じているような。。。身の程を知り、自分たちの生活を守っていくために声を挙げている。何が大切かを実感し、自分たちの方向性を探ろうとしてる。他人ごとではない、まさに私たちにも関わる問題だと思う。
(中村)

2012年9月29日土曜日

欧州グローバル教育会議報告2

会議2日目。今日は、グローバル教育の政策提言書について話し合った。
事前に、作成委員会で出された案については、表面的で、今の社会状況を反映されていないと、かなり、不評。そこで、当初の予定を変更して、その提言書についても具体的なコメントや訂正案を話すことになった。
政府や市民団体、研究者などグループにわかれ、話し合った。
市民団体が一番多いので、そのなかでも7グループにわかれ、興味のあるテーマで集まった。
私は、「経済危機の中のグローバル教育」のグループに入った。やはり、そのことをみんな話したかったみたいで、10人を越えるグループになった。
午前中話して、最終的に全体会で提案することになったのは、下記の点。

1.現在の経済危機の中のグローバル教育は変革をめざすものであることを明らかにする。、
2.地域の課題を取り上げ、地域の小さな組織や人材を育てる。地域から世界の視点を重視すること
3.声の聞こえない人、社会的、政治的に排除される人たちの声を聞き、変革の担い手にすること


ギリシアのNGOのマリアからは、グローバル教育/開発教育を担う私たちは、本気で今の生活を変える覚悟があるのか、という問いがあった。
ポルトガルの元教員からは、ポルトガルの独裁政権を経験しているから、大体想像できる。一時的にはそういうことも起こる覚悟する必要があるかもしれない、という話があり、一瞬しんとした。

本気で取り組まないと、大きな変化を起こすことはできない、と強い危機感を持っている人も多かったが、一方で、資金豊富に進めてきた団体が多いので、国際的なことをしてきた団体が地域のことを扱うと、資金がもらえない、あまりに政治的だと、政府からは支援していもらえない、という声もある。かなり、深刻な事態だけれど、どこか、のんびりしている気もする。それは欧州委員会や議会の中でグローバル教育が重要な価値の一つになっているからかもしれないが。

参加者からは、日本のことも聞かれた。領土問題や、原発のこと、国内の格差、ポピュリズムなど。そう、日本も、今、変化を起こすチャンスなんだよな、と思う。この経済危機をチャンスに変革を目指そうというヨーロッパの仲間の声は励みになった。ギリシアのマリアから、現在の経済危機のなかのグローバル教育/開発教育ということで、何か一緒にやってもよいね、と提案があった。

最終的にはそれぞれのグループが提言書について様々な指摘をし、作成委員は、もう一度練りなおしてウェブ上にアップすることを約束して、リスボン提言書は、この場では完成しなかった。

約200人の参加者の意見をこういう会議でどのようにまとめるのかは、難しいと思うけど、とにかく様々なレベルで話し合いや対話を積み重ねて、時間はかかるけどそれぞれの声を聞き、民主的に合意をつくっていく、それを支える環境と、この過程が重要であるという人々の意識を強く感じた。
それに参加できたことはとてもよい経験でした。


6時に会議が終わり、リスボンの旧市街を歩き、進められたカタプラーナ(ポルトガル風シチュー?)をいただきました!エビや豚肉をトマトと玉ねぎでじっくり煮込んであり、コリアンダーなども入っていてさっぱりしていて、とてもおいしかったです!
明日、午前中リスボン観光をして、ロンドンに向かいます!



(中村)

2012年9月28日金曜日

欧州グローバル教育会議1

欧州議会の南北センター主催の第2回欧州グローバル教育会議に参加するため、リスボンに来ています。

この10年間でグローバル教育/開発教育が、どのように進められたのか、その実践、政策などを振り返り、今後どのような取り組みが必要かを話し合うことを目的に、ヨーロッパを中心に国際組織、政府、議員、地方自治体、市民組織、教育者、研究者などが一同に集まって、話し合います。

リスボン大学で開催されるので、メトロに乗ろうとしたら、入り口が閉まっている!どうやら、ストライキ。慌ててバス停を探し、行き先を確認して、すでに満員のバスに無理やり乗車。これが今のヨーロッパの現状と実感。

午前中は、様々な立場から10年の振り返りの報告があった。フィンランドやポルトガルなどグローバル教育を政策としてすすめる国もあるが、多くの国で、経済危機や政権交代が状況を難しくしているようだ。特に、不況の中でグローバル化に対応するための、競争力や狭い意味での学力をつけることが強調されているようだ。
うーん、どこかで聞いた話・・・。


午後は、5つのグループに分かれてワールドカフェ形式で話し合い。テーマは、キャンペーン、評価、教育者の資質、教育カリキュラム、国の政策、の5つを15分くらいずつ、話していく。短いけど午前中聞いてばかりだったので、やっぱり、話すほうが楽しい。実践者が多いので、各国の課題や、具体的な話が面白かった。どこの国も一番関係が深いのは外務省で、教育省とは、なかなか協働が難しいようだ。印象に残ったのは、評価のところで、グローバル教育の実践に「南の視点が入っているか」を指標として入れるべきだ、という南アフリカの参加者の声。ヨーロッパの人が多いので、どうしてもヨーロッパ=世界となってしまう感覚に私も違和感を感じていたので、共感した。



朝の9時に始まり、終わったのは19時半。みんなまじめ。でもそのあとは、おいしいワイン、いただきました!


(中村)

2012年9月14日金曜日

「かわむらの学び」をやってみた


こんにちわ。
DEARでインターンをしている西平です。

8月の終わりに、夏の間だけインターンをしてくれている河村くんが「かわむらの学び」という自分の実体験を元に作ったワークショップをお昼の休憩中にやってくれました。

右端が西平です
元ネタは「レヌカの学び」という開発教育の教材です。
私はやったことがないので詳しくは知らないのですが、ネパールと日本にいる時で自分が異なった行動や考え方をすることに気づき、自分の中の偏見や異文化理解のカギが自分の中にあることに気付く。
という様な個人の内省的な発見を通して、多文化共生を考えて行こう、というようなワークのようです。

河村くん自身、日本人ですが、海外生活が長く、イギリスの大学に通っている、という経験の持ち主です。
そんなレヌカの学びと重なる部分を、オリジナルのワークショップにまとめて、今日、スタッフやボランティアに向けて、ワークショップをしてくれました。

日本にいる時だけの傾向、イギリスにいる時だけの傾向と、どこにいても変わらない自分の傾向、という3つに「電車の中でモモクロをよく聴く」とか、「決まりをキッチリ守る」とか「インスタントラーメンをよく食べる」という様なカードを参加者が話し合いながらそれぞれの傾向に当てはめて行くんですが、これが、悩む悩む。(笑)


分類が終わったら、カードをひっくり返して、パズルのように模様ができれば、正解。できなければ、当てはめる場所が間違っている、という風に分かります。
私のグループは、それはそれは間違いだらけで、答え合わせの後の解説を聞きながら、あ??、なるほど?。と何度も思いました。

河村くんは(意外に)イラストも上手!
私もイギリスにしばらくいたことがあるんですが、やっぱり、日本にいる自分と、イギリスにいて英語をしゃべっている自分はやはり違うな、とは思っていました。が、こんなしっかりと内省をしたこともなければ、この元の教材のように多文化共生のカギが個々人の中にあるとも考えたこともありませんでした。

「人間は環境の動物だ」じゃないけれど、多文化共生というある種の理想だと思うのですが、その理想を実現する為には、自分を含めた個々人に充分向き合って行かなければいけないんだろうな、と、改めて難しさを感じました。
(西平)

2012年9月3日月曜日

小川町フィールドスタディ報告


こんにちは!
事務局ボランティアの逆瀬川です。

遅くなりましたが、全国研究集会の報告をしたいと思います!
8月5日(日)に、「持続可能開発と地域のとりくみ」をテーマに、埼玉県の小川町にフィールドスタディに行きました。小川町とは、埼玉県の北部に位置し周りを秩父の山々に囲まれた自然豊かな地域で、最近では有機農業の盛んな町として知られています。

とうふ工房わたなべの渡辺さん。豆乳アイスをいただきながら、お話をうかがいました。
最初に地場産豆腐づくりをしている、とうふ工房わたなべの社長である渡辺さんにお話をききました。地産地消にこだわった豆腐づくりをするようになった経緯と、地域の農家やお客さんとのつながりについてお話いただきました。また、ここではお豆腐と豆乳アイスをご馳走になりました。とてもさっぱりしてて美味しかったです。

べりカフェ つばさ・游
続いて、ベリカフェに移動してお昼を頂きました。ベリカフェでは小川町の野菜をつかった色鮮やかなマクロビのお弁当を食べました。お肉がひとつも入ってないのに、食べ応えもあり、味のバリエーションも豊かで大満足お昼となりました。

その後、このカフェの仕掛け人でもある、生活工房つばさ・游の理事長である高橋優子さんから、有機農業を中心としたまちづくりや、和紙の文化で知られる小川町の魅力などのお話を聞きました。次から次へと溢れ出す斬新なアイデアに驚くと共に、快活で人当たりのよい高橋さんの人柄に、とても惹かれました。

そして、本日お待ちかねの農場見学に移りました。向かった先は、小川町で最初に有機農業を始めた霜里農場。ここでは、農業機械を動かすエネルギーも自分たちで時給していました。農場で作られる野菜は年間100種類にも及び、野菜の他にも乳牛の飼育やお米も栽培されていました。
有機農業を上手く進めるための様々な仕組みを説明していただきました。この霜里農場では、2ヶ月に1回農場見学を行ってるらしいのですが、来年まで予約がいっぱいだそうで、全研を通してここにくることができて、とてもラッキーでした。

最後にベリカフェに戻り、お茶とデザートをいただきながら本日の振り返りをしました。参加者の方からは、「普段の生活では感じることのない、人間の生きる力を垣間見れた気がする」や「今回得た気づきを自分のフィールドでどう活用するかが大切だと思う」などの感想を頂きました。

参加者・講師のみなさま、ありがとうございました!
丸一日、盛りだくさんのスケジュールで充実した一日を過ごすことができました。
暑い中、参加していただいたみなさん、講師の方々ありがとうございました。
また、小川町にいって人の営みのエネルギーを感じて、お豆腐を買って帰りたいと思います。
ではでは。
(逆瀬川)