フリースペースたまりばでワークショップ 第3回「パーム油劇場」

こんにちは。DEARボランティアの山田です。
10月8日に川崎市子ども夢パークにある「フリースペースえん(たまりば運営)」にて行った、『パーム油のはなし「地球にやさしい」って何だろう?』のワークショップについてレポートします。

第3回となる今回は、前回のワークショップで扱った生産品“パーム油”について更に深めて考える回となりました。


はじめに、チョコレート菓子、ポテトチップス、ラムネ菓子等のお菓子を見てもらいます。さて、このお菓子たちの共通点は何でしょうか
「食べ物!お菓子!身体に悪い!美味しい!」などたくさん答えが出てきたところで、更に商品が追加されます。カレーのルー、カップラーメン、インスタントのおそば、更には石鹸や洗剤等など…。みなさんはこれら全ての共通点の答え、わかりますか?


正解は、『植物油脂、パーム油が使われている』ということです。
植物油脂には、なじみの深い、なたね油、オリーブオイルの他、ひまわり油、紅花油、ココナッツオイルなどたくさんの種類があります。子ども達からもたくさんの油が出てきました。

パーム油は、油ヤシという木の果実から取れる油で、私たちの身近にあふれているインスタント食品や、スナック菓子などの加工食品や洗剤や薬用クリームに多く使われています。
日本では「地球にやさしい」として使われているパーム油ですが、その生産現場はどうなっているのでしょうか?

DEAR定番の『パーム油のはなし』の教材。通常は、ロールプレイで行うのですが、今回は特別に、パーム油をめぐる7人の人物にかけつけてもらい、「パーム油劇場」が行われました!

日本からは①東京の主婦(DEARボランティアの石田さん)と、②お菓子メーカー(DEARスタッフ星さん)のお二人が。

マレーシアからは、③マレーシア政府のスニルさん(ボランティアの滝本さん)、④農場経営者のMr.チン(えんスタッフの能條さん)。

そして、⑤プランテーション労働者アロキアムさん(ボランティアの山田(私です))、⑥環境保護団体のファチマ(えんスタッフのあかりさん)、⑦先住民族の村長ベートさん(えん代表の西野さん)です。

一人ひとりにパーム油についての考えや今の生活について発表してもらったあとは、7人で自由にお話ししてもらいます。
えんスタッフの能條さん、西野さんの白熱の演技により、話し合いは大盛り上がりです。最初は何となく聞いていた子どもたちも、次第に7人の話を真剣に聞いていました。

マレーシア政府・スニルさん
「パーム油をたくさん輸出するために、どんどんプランテーションを開発してマレーシアを発展させましょう!」
先住民族村長・ベートさん
「まってくれ、わしらの森はどうなってしまうんじゃ!?農作物や狩りができなくなってしまうではないか!」
日本のお菓子メーカー
「いやいや、日本の消費者のみなさんのためにはパーム油が必要なのです。パーム油が使えなくなると、お菓子の値段があがってしまうかもしれませんよ」
日本の主婦
「パーム油は植物性で、肌にも環境にもいいから使ってるのよ」
プランテーション経営者・Mr.チン
「もし農園をやめたら、ウチで働いてるやつの仕事がなくなってしまうぜ!」
プランテーション労働者・アロキアム
「毎日プランテーションで働いているから学校にも通えないの。ねずみよけの毒ヘビが怖いわ」
環境保護団体・ファチマ
「森を壊してプランテーションを開発すれば、大変な環境破壊です。動物たちだけじゃなく、先住民族の暮らしも壊されてしまう」
パーム油の生産を増やさなければ、先住民の森が失われていくという問題は解決するのでしょうか?パーム油について、それぞれの立場に主張があること、1つを解決しようとしても、問題は複雑であることが子ども達にも伝わったようです。

最初は、「森がなくなってもしょうがないんじゃない?」と冷めていた子どもたちも、ただ事でない状況を理解し、自分たちも使っている油が起こしている問題について、考えてくれたようです。
参加していた一人の女の子が「ベートさん負けないで!頑張ってね!」と応援していたのが印象的でした。

最後に、マレーシアのサワラク州へ高校生が修学旅行で訪れた際のビデオ(『素敵な宇宙船地球号 ~生命の森の修学旅行』(テレビ朝日系、2005年9月25日放映)を皆で見て、本日の感想を出し合いました。

[子ども達の感想]

  • どちらが悪い・悪くないという問題ではないという事が分かった。安いものが買え、洗濯機のような電化製品があったら便利だけど、森が無くなったら困る。
  • いつも食べてるスナック菓子が値上がりしたら買わないな。
  • 同じ時代に生きているのに、ひどい環境下で働かされている人がいるということを知り、納得できない気持ちになりました。知らないことはよくなくて、知っていることが重要なのではないかと感じました。
  • 言い分があることは分かったが、その人たちの村を大切にしてほしいと思った。
  • 環境や現地の人の生活を考えた物を選べば、消費者にとってメリットになるような仕組みがあれば。
  • 文明が発達することはいいけれど、森がなくなってしまってから戻すのは大変だから、考えなければならないのでは。
  • 自分がマレーシアの森へ行ったら、目をつぶって芋虫を食べてみたい。←ビデオに出てくるシーンに刺激を受けたようです。

子どもたちが最後に、一言ずつ、自分の言葉で話してくれたのがうれしかったです。次回は、11月26日(水)日本のフードロスについて、考えていきます。
(報告:山田)

第1回:「世界一周旅行ゲーム」のレポートはこちら
第2回:「地球の食卓」のレポートはこちら

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