2015年9月15日火曜日

フリースペース「えん」でワークショップ2015年度   第1回「パパラギ」

こんにちは!DEARインターンの藤田真理です。今年の8月下旬から事務局にてインターンをさせて頂いています。
川崎市子ども夢パークの入り口
去る、8月26日(水)に昨年度から一緒にワークショップを行っている、川崎市子ども夢パークにある「フリースペースえん(フリースペースたまりば運営)」に今年度“初”のワークショップを届けてまいりました!今回のテーマは・・・「パパラギ」です。

『パパラギ』という本を読んだことがある人は多いのではないでしょうか?文明を見たサモアの酋長が文明人の暮らしを批判的に見て、自分の村の人々に伝える演説集です。『パパラギ』のストーリーを通して、私たちにとって当り前の様々なモノやことに対して、疑問を掘り起こして皆で考えてみよう、そんなワークショップでした。

そして、今回はえんに来ている男の子がカメラマンを引き受けてくれました。しかも、とっても立派なカメラで撮ってくれるとのこと、ありがたい!

まずは、・・・新しくなって帰ってきました・・・「五感で当てよう!世界一周ゲームVersion2」。今までの世界一周ゲームに五感という要素を加え、そのもの自体を当てるというステップを加えました。

「袋に入っているモノは何だろう?触って、聞いて、見て、食べて・・・次に、そのモノがどの国旗やマークとつながりがあるか、当ててみよう!」

<やり方>
  1. 中央の机に国旗/マークを並べる。
  2. その中の国旗/マークと関係しているモノを、五感を使ってクイズに答える(みんなで考える)。
  3. 国が分からなくても、世界のどの辺りかどんどん出してもらう。※国とは限らない
<用意したモノ>
  • マレーシア:パーム油
  • 中国:パンダの絵
  • ドイツ:ハリボー(グミ)
  • マヤ民族:マヤ文字の写真
  • ベトナム:バナメイエビの写真
  • 南極:ペンギンのぬいぐるみ
  • タンザニア:カリンバ(楽器)
  • ブラジル:コーヒー
  • インド:インドカレーのスパイス
  • ハラルマーク:ハラルフード(お菓子)
10個の国旗やマークをホワイトボードに
袋のモノにどんどん手を突っ込んでいく子どもたち。昨年、パーム油についてのワークショップをやっていたからなのか、すぐに「これ、パーム油じゃない?」という一言が出たことにスタッフ一同、ビックリ。

また、パンダの絵では、「パンダのしっぽの色は白か黒か」というクイズに喧々諤々。「白でしょ」「いや、黒に決まってんじゃん」・・・正解は是非調べてみてくださいね。

カリンバ(楽器)は別名親指ピアノ、ハンドオルゴールともいわれ、まさに親指で金属部分をはじくとオルゴールのような素敵な音色が奏でられます。実は、フリースペースえんには手作りのカリンバがあり、なんと本体部分はひょうたんで出来ていました!うっとりするような音がしっかりと出ていて、なんでも作っちゃうんだなぁと関心。
2つのカリンバ、右が、たまりばのハンドメイドカリンバ。
子どもたちは普段から世界に興味があるのだろうか?と思わせるほどの正解率と即答率。答えが分からなくても臆せずに、「これじゃない?」と自分の意見を出していきます。
袋の中にはパーム油。なんか洗剤みたいというコメントも。
こうやってクイズが進むうちにその場の雰囲気も和んできました。この日は研修で来ている大学生の皆さんも混じっており、皆で美味しくハラルフードのクッキーを食べて休憩を取りました。
休憩中にはこんな質問が子どもから出ました。

「もし、イスラームの人がハラルフードじゃないものを間違って食べちゃったらどうなるんだろう?」
この質問に我らが事務局長も
「うーん、どうなっちゃうんだろうね」
と唸っていました。実際はどうなんでしょう?

さて、美味しいクッキーを食べてお腹を満たした後に登場したのは・・・
“はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビさん”(たまりば代表の西野さん)と“その通訳さん”(たまりばのスタッフの能條さん)。
お二人の迫真の演技に子どもたちは釘付け
このツイアビさん、一昨日東京に着いてから、たくさんの疑問を抱いていたようでした。
(ツイアビ:サモア村の酋長の名前、パパラギ:文明人=えんの子どもたち)

「なぜ、パパラギはいつも腕に時間を巻きつけて、それを何度も何度も見ているのか」
「手の上に乗せている四角いものはなんだ?友達がいてもずっとその四角いものばかり触っているのはなぜだ」
「四角い紙と丸い金属を大事そうにもっているパパラギよ、あれはなんなんだ?なぜ分けてやらないのだ」

こんなツイアビさんの素朴な疑問に答えようと、子どもたちが頭をはたらかせます。
「時計は、時間がはかれるもので、待ち合わせに遅れないように出来る」
「それ、スマートフォンっていうんだよ。電話も出来るし、カメラもついてる!カメラっていうのは、人やモノの映像を手元に残しておけるものなんだよ」
「それはお金。無くても生きていけるかも。おごってもらえばいいし」
などなど。

そして、今度は、ツイアビさんへ子どもたちから質問です。
「その、頭に付いてる葉っぱは何?」
「靴履かなくて、痛くないの?」
そんな質問に、ツイアビ扮する西野さん、通訳の能條さんはアドリブで答え、場を盛り上げます。

次に、ツイアビから、子どもたちが感じている「日常生活の中での素朴な疑問」を聞いてみます。子どもたちはどんな疑問を抱いているのでしょうか?
「日本は今は平和だけど、まだ戦争してる国もあるよね」
これに対して、
「朝のラッシュだって戦争じゃん」
という意見が。
なるほど、自分の生活と照らし合わせて、深く考えていることがよく分かります。

「僕たちは電子機器に頼り過ぎだと思う。三種の神器っていうのがあって、それによって生活が変わってしまった」
と、色々なことを知っている彼の手にはゲーム機PSPが。ジレンマを感じているのかもしれません。

一つひとつの意見が深く、驚かされるものばかり。
たまりばの子どもたちとのワークショップは、いつも私たちが考えさせられることが多く、心に響いて頭の中に残ります。

みんなからだいたい質問が出終わったところで、ツイアビさんは「うーむ、私には分からないことだらけだ、みんな、その疑問を持ち続け、よく考えておいてくれ!」という言葉を残し、去って行きました。

そのあとも、子どもたちは出てきた疑問の余韻に浸っていました。
ここですぐに答えが出るものでもないため、今回はここで終了としました。
後半は、子どもたちが真剣に考え、言葉を紡ぐ、その真摯な姿が印象的なワークショップとなりました。
ワークショップ後のシール帳を配っている様子。とびきりの笑顔はスタッフの星。
この後、代表の西野さんにインタビューを1時間ほど行いました。
その内容はここでは詳しく話しませんが(10月ニュースレターにてインタビュー記事が掲載されます!ぜひご覧ください!!)、「子どもたちのいのちを育む」ためには「くらし(寝る、食う、出す)」が最も重要と語る西野さん。その言葉一つひとつが胸を通り越して腹にまで響いてきました。
DEARの取り組みに関しても、子どもが「考える」きっかけ作りになっているとおっしゃっていました。

そんな感動的なインタビュー中、更にすごいことが!
子どもたちがフォルクローレのセッションを自然に始め、気づけばスペース中に楽器の音色と子どもたちの歌声が鳴り響いていました。
しかも、上手い
そして、音色からも歌声からもビンビンと伝わってくる「いのち」のエネルギーにスタッフ一同、驚きを隠せませんでした。

こんなにも子どもたちがエネルギッシュにいられる「たまりば」の存在の大きさにただただ、感嘆した一日でした。
フリースペースえん 入口のアート!
次回、またあの空間にいけることがとても楽しみで仕方ありません。
「安心」という言葉がしっくりくる、あんな素敵な場でワークショップをやらせて頂けることは幸せなことだと感じました。次回も一緒にわくわくどきどき出来るよう、スタッフ一同、頑張っていきたいと思います!
(報告:藤田)

2015年9月4日金曜日

インターンを終えて

みなさんこんにちはー。
今年の3月から9月にかけての約半年間DEARでインターンさせていただいた鈴木友也です。
あと数日でアメリカでの留学生活が始めることを機に、DEARでのインターンを卒業させていただくこととなりました。DEARのみなさん、そして私に関わっていただいた全ての皆様本当にありがとうございました!週2~3回のペースでDEARの事務所に自転車で通っていたことはとてもいい思い出です。

さて、今回ブログを書くにあたって、DEARのことを知りたいという方々や、インターンに興味がある学生のために、私のDEARでの経験や感じたことをここで共有したいと思います。少し長くなるかもしれませんが、是非最後まで目を通してみてください。

①DEARに来た理由

私がDEARでのインターンを始めた理由は主に二つです。
まず、地球規模で抱えているグローバルな問題(環境問題・貧困問題・人権問題など)に対して、教育が果たせる役割を考え自分自身現場で実践してみたいと考えたからです。大学のゼミ活動からESD(持続可能な開発のための教育)のことを知り、そうした教育の中でDEARが推進している開発教育に関心を抱きました。
それから、NGOの活動や理念そのものに高校生の時から興味があり、1年ほど前にワークショップ(水のアクティビティ)に参加して楽しかったDEARで知見を深めたいと考えたからです。
教材体験フェスタ(2015.3)で書籍ブースを担当

②仕事内容

かなり多岐にわたってお仕事をやらせていただきました。
・DEAR主催(共同)のワークショップアシスタント
→8月の全研は泣く泣く欠席してしまったのですが、3月のフェスタから始まり入門講座、学校別講師派遣のお手伝いなど、幅広い参加者と交流できました。
・オフィスワーク
→アンケートの集計やチラシ作りなどの単純作業もあれば、電話で委託販売のお願いをする高度な仕事もあり、DEARの職員とほぼ同じような仕事をしました。
・翻訳
→国際機関などが公表している難解な英語の資料を、わかりやすい日本語で翻訳する作業でかなり悪戦苦闘しました。でも終わらせたときの達成感は格別です。

③一番心に残っていること

国会議員のための「世界一大きな授業」に関われたことと、自分自身講師として「世界一大きな授業」をできたことです。
前者においては、たくさんのNGOの方々そして国会議員へ実際授業を行ったフリー・ザ・チルドレン・ジャパンの高校生との共同提言は、政府に対して大きなメッセージになったのではないかと現場にいて実感しました。余談にはなりますがNGOの方々は個性的な人が多くて、さまざまな刺激と激励をいただきました(森さんの紙芝居は今でも私の楽しい記憶の中にあります)!
国会議員のための「世界一大きな授業」2014 (c)JNNE
後者においては、八木さんと星さんに講師やってみれば?と一声かけられたことをきっかけに授業を主催し、初めて講師としてワークショップを行いました。正直なことを言うとこの日まで私は「これだけアシスタントとしてワークショップを見てきたのだから、自分もうまくファシリテートできるだろう」という自信があったのですが、案の定講師をやってみると進行役が難しいことがわかり、もっともっと実践経験を積みたいと今思っております。

④NGOへのイメージの変化

企業との違いという観点で一つ強く感じたことがあります。それはNGOに出入りする方々は、自分の利益になるからといった理由ではなく、純粋に人の助けになりたいあるいは何か自分ができることを世の中のためにしたいと、利他的に考えている人が本当に多いと感じたことです。こうした温かい人々の気持ちから形成される強固なネットワークがNGOの活動を強く支えていることは言うまでもありません。私自身そのネットワークの一員に入れたことを誇りに思っております。

⑤今後のDEARに励ましや提言

DEARが持つパワー・シナジーは本当にすごいと思います!これからもさらに発信力を強めて、頑張ってください!応援しています!

⑥インターンを終えて

「やって良かった」の一言に尽きると思います。いろんな人との出会い、仕事を通じた新しい発見と自己成長、普段の学生生活では味わえない経験などなどすべてにおいて、DEARでの日々は私の貴重な財産になりました。これから未来を切り開くにあたって、この糧をしっかりと活かしていきたいと思います。

⑦最後に

DEAR及び全国にあるさまざまなNGOの門戸は常に問題意識を持って行動に移したい人には開かれており、それは年齢、性別、人種そして価値観に関係なく全ての人において等しくあります。もし開発教育や国際問題などに興味があり、NGOの活動に携わりたいと考えている方々がいらっしゃいましたら、是非DEARのオフィスに足を運んでみてください。ここでの経験はそのような方々にとって、プラスであることは間違いありません。私自身そのように考えております。
教材体験フェスタ(2015.3)の打ち上げ 後列右端がMr.鈴木

本当に今までありがとうございました!
(報告:鈴木友也)

※DEAR事務局でのボランティアやインターンに関心のある方はこちらのページをお読みください。