小学校で100人村ワークショップ[4年生]

こんにちは。ボランティアの木村です。
2月16日に、渋谷区立長谷戸小学校にスタッフの中村、小口と、講師派遣に行きました。これは、東京都教育委員会主催の「オリンピック・パラリンピック教育推進のための『教育支援プログラム』」として、DEARの100人村のワークショップも登録されたため、学校から依頼がありました。

所狭しに立ち並ぶ都心のビルに囲まれた長谷戸小学校。しかし子どもたちは元気いっぱいにのびのびと学んでいる様子でした。私たちスタッフが学校につくとちょうど給食が終わったころで、昼休みに校庭に飛び出していく子どもたちが大勢いました。

今回ワークショップをするのは4年生の22名。女の子の人数は少なくとも、立場は強いような雰囲気があります。

まずは、アイスブレークとして現在の世界や日本の人口を聞くと、詳細な日本の人口を挙げる子どもがいて、スタッフも先生もびっくり。

その後、輪になって地球儀ボールを落とさないように回してタイムを計ります。タイムを縮めるにはどうすればいいか聞くと、「渡す時にハイと言う」「手を傾けて流す様に渡す」「ふざけない」など提案が上がり、試しては改善していき、最後は最初の半分以下の時間でスムーズに回すことができました。元気なことも大事だけど、ふざけずにみんなで協力してやればこんなにすごい事ができるんだね!とみんなで大喜びしました。

地球儀ボールを上手に回してみよう!
こうして盛り上がってきたところで運命の写真とカードを配付します。色々な国に住む人たちの写真を見て、私たちの生活と同じところ・違うところを見つけて発表してもらいました。

その後、役割カードに書かれた挨拶をもとに仲間探しをして、人数の多いグループから挨拶を紹介していきます。一番多く使われている言葉が中国語なことにみんな驚き。また、スペインはヨーロッパにあるのに、中南米の国々がスペイン語を話している理由を聞くと、元気だった教室が静かになりました。そこで、歴史の授業で習うのはもっと後だとは思いますが、少しだけ植民地などの話をしました

次に大陸ごとに紐で区切られたスペースにそれぞれ入ってもらいましたが、アジアのグループは紐から片足が出そうなほどにぎゅうぎゅうです。人口が多いこと・少ないことの良い点と困る点を挙げてもらい、人口の差を実感してもらいました。

そして、紐から生徒たちを解放し、ある紙を見せます。何人かの生徒は「あ!!」と言って役割カードを確認するとその場に座り、他の生徒たちや先生はポカンとしています。

これは、座ってくださいと言う意味の言葉です。今立っている人たちは、字が読めないのです」とスタッフ言うと、みんな納得の様子。「学校に行けばいいのに」「貧しいから行けないんだよ」「働けばいいじゃん」「文字が読めなきゃ働けない場所が多いよ」など、自分たちとはかけ離れた状況に想像力をフル回転させていました。

その後、役割カードに書かれた記号ごとに5グループになってもらい、代表者で運命のじゃんけんをします。この勝敗により、富の順位が決まる大事なじゃんけんです。

富を表す24枚のクッキーを自分たちのグループは何枚もらえるか予想してもらうと、最も裕福なグループは声高々に「17枚!」。すると他のグループは大慌てで、最も貧しいグループは「私達は1枚もないかもしれない」と嘆いていました。

結局、全員の予想を合わせると24枚を超えてしまい、待望の答え合わせで代表にクッキーを分配していくと、一番裕福なグループは18枚と予想より多い結果になりました。一方、一番貧しいグループは4分の1枚のクッキーを前に茫然とした様子。

「自由に分けて食べてください」と伝えると、喜んで食べ始める1つのグループと、それを恨めしそうに見る他の4グループ。そのうち、持っているクッキーをポケットに隠す生徒、奪う生徒、取り返そうとする生徒、割り当てられたクッキーで我慢する生徒、クッキーが小さすぎて分けられず途方に暮れる生徒など、教室は混乱状態に。


最終的に分け合って貧しい人たちのもとにもクッキーがめぐってきました。すると「僕は奪われてしまったから1枚も食べてない」「私もあげちゃったから食べてないよ」と言う一番裕福なグループの生徒が数人。

慌てて皆の持っているクッキーを割って、皆が食べることが出来ました。奪い合いもありましたが、裕福だったのに人に与えすぎて逆に貧しくなってしまったり、自分のクッキーを校長先生に分けてあげたり、ハンディキャップのあるクラスメイトの周りにも常に誰かがいて、全員が手を差し伸べているのが見られる、元気と優しさを兼ね備えたクラスでした


最後に先生が「世界がもし100人の村だったら」の絵本を読み聞かせしてくださいました。それを聞いた後で、生徒たちには今日のワークショップを体験して感じたことを「わたしの気持ち」シートに記入してもらいました。

ある子どもは「裕福な人がうらやましかった。僕は一番貧しいグループでクッキーを4分の1しかもらえなかったけど、貧しくて立場が違うから、裕福なグループにクッキーちょうだいって言えなかった」と言っていて、ロールプレイによって貧しい立場を自分ごとにできたようでした。これこそが参加型の醍醐味だなと嬉しくなりました。


先生からは、「普段あまり授業に参加しない子どもが真剣に参加していた」「世界の状況を体験を通して実感することができて、いろいろ考えることができてよかった」という感想をいただきました。引き続き、世界のことに関心を持ってほしいと思いました。
(報告:木村明日美)

DEARへの講師派遣の依頼方法はこちらをご覧ください。
http://www.dear.or.jp/facilitator/index.html

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