開発教育入門講座・特別編「コーヒーカップの向こう側」レポート

こんにちは。インターンの山本です。
5月23日(火)に開催された「開発教育入門講座」に参加しました。教材「コーヒーカップの向こう側」の教材を使って、スタッフの小口とタスクチームの都築がファシリテーターを務めました。今回は特別編ということもあって満員御礼でした!ありがとうございました。

消費者教育教材資料表彰2017において優秀賞を受賞しました!
まず、1グループ6人ぐらいの島になって「4つの窓」というアイスブレイクをしました。「コーヒーを飲む頻度」というお題では、コーヒーを全く飲まない人もいれば、毎日3杯以上飲みますという人もいました。

その後、コーヒーに関するクイズをグループ内で話し合い、答え合わせをしました。何気に飲んでいるコーヒーですが、深く考えたことがなく、コーヒーにも消費する側と生産する側で南北問題があることに初めて知りました。

次に、コーヒーの生産工程の写真を並べ変えました。工程だけでなく、生産地や生産者・施設の様子も読み取ることができました。選別過程で若い女性がたくさん働いていることに皆さん気づいていたようです。

この写真は何をしている所かな?と一枚の写真から色々なことを想像してみます
次に、グループがコーヒー農家の家族となってコーヒーの契約栽培をする疑似体験しました。貧しい村にコーヒーのグローバル企業の営業マンが訪れ、「自分たちと一緒に頑張りましょう!」と企業との契約を勧めてきます。契約に慎重なグループもあれば、リスクを顧みずに挑戦するするグループもあり、家族ごとで方向性が異なっていました。しかし、年を経て赤字になってしまう家族もいました。

会社側からの突然の契約終了に「これからどうやってお金を稼ごう?」「コーヒー農地はどうすればいいの?」「こんなの契約に書いていなかった!」など、どのグループでも混乱発生!契約における弱者と強者の存在を認識していました。

振り返りとして、契約をするうえで改善してほしい点はあるか、なぜ農家側は有利な交渉ができなかったのかどのような契約条件があればよかったかをグループで話し合いました。契約内容の明確化してほしい、学校を作ってほしい、作業に対する賃金を出して欲しい、団体交渉権が欲しいなど、シュミレーションしたからこそ考え出せる要望がたくさんあがりました。

最後に、スタッフの八木がまとめとしてフェアトレードと開発教育について説明をしました。フェアトレード認定にはいくつかの項目があることやフェアトレードにおける植民地主義について話しました。

また、このことから消費者として何をするべきかを考える時間を持ちました。しかし、「知る」から「する」までの行動がなかなか難しいと言っていた参加者もいました。大きな事ではなくても、個人でできる小さな一歩が重要だと思います。私はマイボトルを持ち歩き、ペットボトル飲料をなるべく買わないように心がけています。

今月はフェアトレード月間。自分の身の回りのモノの向こうにある世界について、色々と考える時間を持ちたいですね。
学生、会社員、教員、NPO・NGO職員といった多様な方々が「開発教育入門講座」に参加しています。今回初めてDEARのイベントに参加された方もたくさんいました。次回の6月の入門講座でもお待ちしています。
(報告:山本絵理)

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