対立から学ぶワークショップ 大阪①

12月は「対立から学ぶワーク」をおこなう機会がありました。
3回シリーズで、その報告をします。

ロールプレイの様子

1つ目はJICA大阪の「JICA-NGO連携による実践的参加型村落開発コース」にて。6週間世界各国の研修生が来て、参加型開発について学ぶコース。その中のモジュール3「多様性/インクルージョン」の中で2日間で12月2日-3日で「コンフリクト トランスフォーメーション」の研修を担当させてもらった。
 あいあいネットの長畑誠さんとユニフェム大阪の三輪敦子さんがメインファシリテーターで担当するコースで、三輪さんから声をかけていただいた。

実は2年前にも同じ研修会を担当させていただいたが、今回は、より地域の問題に対して焦点を当ててほしいという依頼だった。

 参加者の出身は、アフガニスタン、ネパール、フィリピン、トンガ、ソロモン、ドミニカ、グアテマラ、と様々で日本の参加者を入れて14人。既にコースの半分が過ぎてみんな打ち解けた雰囲気である。2日間をどのように組み立てるかはかなり悩んだが、2日目は研修生自身の対立をテーマにしようと、1日目に基礎をおこなうことにした。

 コンフリクトとは?というブレインストーミングには通常は否定的な言葉が多いが、参加者からは「機会になる」「よりよい関係につながる」などの声も挙がる。頭では分かっていても、やはり「避けたい」という人も実は多いようだ。3人組のマイクロラボ(3人でひとりずつ順番に限られた時間、質問について話す。聞いている2人は質問をしないで傾聴)では、「質問ができないのはつらかった」という声が多かった。でも、「じっくり話を聞いてもらえた」と言う人も多かった。また、何人かは「自分の対立に対する姿勢で変えるところはない」と言っていた。うーん。これは結構手ごわい。

 ロールプレイは役者ぞろいで大変盛り上がる。すぐにその人の立場に立つことができるのは、素晴らしいと思う。その後、怒りや気持ち、ニーズの分析をすると、気持ちを表す言葉がなかなか出てこないことに気づく。ニーズも深く探っていくことが意外に難しいが、実は「認めてほしい」「信頼されたい」または「信頼したい」というニーズをもっていることにだんだん気づいていく。リスニングも基本的な練習であるが、難しかったようだ。聞くということは、対立の解決にとても重要である。そして、まだ質問はしないで、とにかく聞く練習である。

 明日、個々の対立について扱うので分析してくることを宿題にした。夜は、研修生がディナーパーティをするというので参加させてもらった。みんなでパスタとサラダを作って食べた。私もみんなと仲良くなる機会になって楽しかった。少しお酒も入って盛り上がったので、みんな明日の宿題やってきてくれるか、ちょっと心配。 (中村)

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