授業作りサークル「アメリカ合衆国の授業」報告

11月6日(土)、授業作りサークル後期第1回「アメリカ合衆国の授業」を開催しました。


アメリカの授業の報告をする本山さん

報告者は中学校の教員で、DEARの理事でもある本山明さん。中学1年生の地理の時間を使っておこなった「アメリカの授業」を生徒の感想とともに報告してくださいました。本山さんの授業のすごいとところはなんと言ってもその情報収集力です。アメリカを、農業、産業、歴史、軍事など8つのテーマにわけ、それぞれの実態を写真やデータを駆使して生徒と考えていきます。毎週、図書館で10時間以上過ごして、集めたというほど大量のデータを、分かりやすく提示するのにまたひと手間かけたそうです。
写真一枚でもよいので、教科書にはない、生の情報を提供することが大切だと話してくれました。例えば、教科書では小さい写真しか載っていない、農業で使用するセンターピポットの拡大写真をみせ、半径400メートルのセンターピポットがいかに広大か、そしてその農業用水は一体どこから調達するのか、持続的な農業をおこなうにはどうすればよいか、を一緒に考えて行きます。

生徒が一番、関心を持ったのは、黒人差別の問題だったそうです。モントゴメリーのバスボイコット事件については、本を読み聞かせ、生徒は身体を前のめりにして聞き入ったようです。

本山さんがアメリカの授業で一番伝えたかったことは、「社会は変えられること」。いろいろ問題があるアメリカではあるけれど、差別をなくしたり、黒人大統領が生まれたり、社会は変えていけること、をアメリカの変遷を通してそれを伝えたかったということです。

参加者からもデータの集め方や、それをどう選別していくのか、グループワークのコツなど質問が出されました。以下のような感想がありました。
「図や写真を使った授業、念入りな準備を基に展開される授業の面白さに感銘を受けました。」
「いろいろな発問の仕方、切り口があること、調べることの大切さに気付きました」
「興味を引き、身近なものに落としていくヒントを学ばせて頂きました」


写真や資料を見て考える参加者
本山さんの情熱は十分伝わったようです。報告ありがとうございました。
授業作りサークル第2回は1月15日(土)「微生物と私たちのくらし」を行ないます。ぜひ、ご参加ください!
(中村)

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