キャッシュ・フォー・ワーク 支援ツアー報告

9月17日(土)に、国際ボランティアセンター山形/IVY(http://www.ivyivy.org/)が主催する「キャッシュ・フォー・ワーク」支援ツアーin気仙沼に参加してきました。IVYは、震災後、「東北広域震災NGOセンター」を設立し、被災地支援をおこなっています。DEARは、地球のステージ、バニヤンツリーとともに、IVYを支援することを決め、寄付や情報共有などをしてきました。

IVYは、4月から、雇用創出を通じた地域の復興支援として、避難所の方々を雇用し、賃金をお支払いする事業「キャッシュ・フォー・ワーク」を行なっており、今回は、その方々にお会いし、作業現場などを見せていただくことが目的でした。

JR一ノ関駅で集まったメンバーは、全国各地から集まっていました。「ここまで来る電車賃を寄付した方がよいかと思ったが、実際に見て、他の方々にも報告したい」という声が多く聞かれました。途中、気仙沼の被災状況やこれまでの復旧の過程などを、IVY気仙沼(http://ivy-kesennuma.com/)の代表、高木裕司さんが細かく説明してくれました。瓦礫は撤去されたものの、まだまだ車や壊れた建物は放置されており、危険な場所になっています。被害の大きさを感じました。



キャッシュ・フォー・ワークで働いている気仙沼と石巻の10代から40代の約30名と、地元の方々が昼食を用意してくださいました。海で取れたばかりのサンマやかつお、本当においしくいただきました。


みなさん、もともと水産関係や、その他事務や各専門のお仕事をされていたのに、地震と津波で、仕事場も家も流されて、将来の見通しそのものが立たない大変な状況だったと思います。ですが、キャッシュ・フォー・ワークで働いているIVY気仙沼そして、石巻の皆さんは、とても個性的で、明るく素敵な方々でした。チームで活動しているからか、チームワークもよく、楽しそうでした。なにより、家の泥上げを助けてもらったという大家さんたちがとてもうれしそうでした。



仕事は、床板はがし、ヘドロのかき出し、洗浄、消毒などチームで一貫して作業が行なわれており、丁寧な仕上がりに家主さんから好評を得ているようです。また、地元の若い人が手伝ってくれて、その後も継続的に交流が続けられるのもよいようです。

そのあと、私たちも実際にほんの少し泥あげ作業も手伝わせていただき、皆さんとお別れしました。IVYの報告書にもありましたが、外部のボランティアや業者に頼るのではなく「人とお金が地域で回る」ことが、地域経済にとっても個々の自立にとっても重要だと思います。


この事業は来年3月までですが、その後の継続的な雇用創出や復興をどのようにしていくのか、がこれから課題になると思います。チームワークもできてきて、若者が街の復興にも長期的に関われるように、支援を引き続きしていきたいと改めて思いました。
(中村)

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