ASPBAE "Festival of Learning" レポート3

ジョグジャカルタはLearning City(学びの街)と呼ばれるほど、大学がたくさんあり、インドネシア中から学生が来ます。

今日のセミナー会場だったUniversity of Gadjah Mada(ガジャマダ大学)は、1949年に創設された歴史ある大学でインドネシアで一番大きな大学です。ホテルからはバスで15分ほど。


会場では、まず「35歳以下の参加者は立ってください」という呼びかけに応じて立ち上がると、参加者の中でなんと10人も満たないことがわかりました。なるほど、「これからあなたたちの未来について話し合うのですよ」という言葉の意味がとても良く分かりました。

午前中はPOST2015 Educationとdevelopment agendaについてASPBAE事務局長とUNESCOバンコクからのプレゼンテーションを聞きました。
会場からの出たいくつかの質問・コメントの内、会場から拍手が湧くものがありました。それは、ガジャマダ大学の学生からの、「何ための教育について話し合っているのですか?私たちはお金を稼ぐための教育なのか、コミュニティを良くしていくための教育なのか、分かりません」というコメントでした。昨日のセミナーで教育とは?を考え始めていたところだったので、休み時間に彼女に話しかけに行きました。

Taniaという名前で、国際関係を学んでいるそうです。(私も国際学でした)インドネシアでも、若者たちは教育に対して疑問を抱いているようです。「インドネシアでは親が教育の重要性を理解していなく子どもを学校に行かせず、働かせることがあります。日本では市民はみんな教育を重要だと思っていますか?」と彼女に聞かれました。この質問を日本で私からも聞いてみたいと感じました。「何のための教育なのか」について休み時間中、話してしまいました。何か、自分の中から溢れてくるような感覚を覚えました。また、彼女のボーイフレンドは日本の大学に留学しているそうです。(いろいろ繋がっています!)


午後は分科会でした。私は「教育におけるODA」について三宅隆史さん(JNNE/DEAR理事)と韓国の設立されたばかりのネットワーク団体KoFID (Korea Civil Society Forum on International Development Cooperation/韓国国際開発協力市民社会フォーラム)より、日本と韓国のODA事情について聞きました。参加者はそれぞれ、ODA(政府開発援助)とPOST2015に期待することを考えました。意見を共有する時間が無かったことが残念です。


帰りのバスでICAE(International Council for Adult Education/国際成人教育協議会)の代表の方と話をしました。この団体はASPBAEの国際版で、ASPBAEもメンバーです。ヨーロッパ、アフリカ、中東、ラテン、カリブからも参加のある大きな集まりです。他の地域ではどのような取組がされているのかとても気になり、ロンドンでの生涯教育の取組について話してくれました。109歳で絵を習い始めたおじいちゃん、老人ホームで毎週若者が訪問して楽器、パソコンなどを教える活動、それらの映像をテレビなどで流し、「私にもきっとできるわ」と動機づける活動など様々で、アジアでの女性の権利のための成人教育とは違ったコンテンツの活動でした。「学ぶことは生きるモチベーションになる」という言葉にとても共感し、バスでの移動中ずっと話し、楽しい時間でした。

左より、近藤さん、星、三宅さん
夜はびゅんびゅん車とバイクが走る道路をなんとか向こう側まで渡り、三宅さんと近藤牧子さん(早稲田大学)とビールにありつきました。インドネシアに来て、初めてのビールです。
 (報告:星)

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